2016年8月29日から9月2日に公表された市場動向についてレポートする。ノークリサーチ「2016年夏の中堅・中小企業のIT投資指標」、IDC Japan「国内Software-Defined Storageの需要動向」、IDC Japan「国内情報セキュリティ製品市場 外部脅威対策と内部脅威対策の市場予測」を取り上げる。

 ノークリサーチは2016年8月31日、中堅・中小企業のIT投資に関する調査結果を発表した。2016年7月以降の中堅・中小企業のIT投資意欲を示す「IT投資DI」は、前四半期(2016年4月~6月期)と比べ3.8ポイント上昇し、5.9に達した。

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IT投資DIと経常利益DIの全体変化(年商500億円未満の中堅・中小企業)
(出所:ノークリサーチ)

 IT投資DI値は、回答企業にIT投資の増減を聞いた結果から算出したIT投資意欲指数。前四半期は、消費税率10%改正の実施有無を見据えたIT投資抑制などが影響し、IT投資DI値が大きく下落したが、消費税率引上げが2019年10月に先送りとなったことで上昇した。企業の経常利益の変化を数値化した経常利益DIも、2016年4月時点から1.1ポイント改善し、11.8に上昇した。

 年商規模別でも、IT投資DIと経常利益DIの動向を調査。それによると、年商5億円以上50億円未満の中小企業と、年商50億円以上100億円未満の中堅下位企業では、経常利益DI変化とIT投資DI変化が共にプラスとなった。

 一方、年商5億円未満の企業は経常利益DI変化がマイナス、IT投資DI変化がプラスになった。年商100億円以上300億円未満の中堅中位企業および年商300億円以上500億円未満の中堅上位企業は、経常利益DI変化とIT投資DI変化が共にマイナスだったという。

 ノークリサーチは、中小企業全体ではIT投資DI値は改善しているが詳細を見ると、年商100億円を境として前四半期からの増減はプラスとマイナスに分かれていると分析した。

 年商5億円未満の企業が、経常利益DI変化がマイナスでも、IT投資DI変化がプラスとなっていることについては、「売上が向上してIT投資費用が捻出できた」という回答が6割以上だったと指摘。経常利益は依然として良い結果とはいえないが、売上が向上してきたことでIT投資にも前向きになりつつあると分析する。

 同じように、年商100億円以上でIT投資DI値が下落した要因も、経常利益変化が大きく影響しているという。ただし、調査ではIT投資を減らす理由について、「競合他社へ追随する際にもITは必要ない」「販路の創出や拡大においてITは必要ない」といった回答も多かったという。

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