ITで今最も注目を集めるキーワードが「IoT」(Internet of Things)です。IoTは無線技術、センサーデバイス、クラウドなど、様々な先端技術を組み合わせることで成り立っています。今回の特集では、半導体メーカー、長距離伝送モジュールメーカー、無線システム受託開発、IoTプラットフォーム、ものづくりの専門家が各分野でのIoT技術の最新動向を解説します。

[第1回]IoTシステム構築に欠かせない無線エリア設計(今回)
[第2回]920MHz帯を使ったIoT向け長距離・低電力通信方式
[第3回]IoT見守りシステムに見るBLEの低電力化手法
[第4回]サブギガ無線モジュールと低電力マイコンのIoT活用手法
[第5回]未病対策ヘルスケアシステムに見るIoTプラットフォームの重要性
[第6回]IoT時代のものづくり──良いパートナーをいかに見極めるのか

 なお今回の特集は、2015年の特集(IoT/M2Mを支える最新ワイヤレス技術)の続編という位置付けになります。前回と併せてお読みいただけると「ワイヤレス+IoT」のビジネスにきっと役立つはずです。

 第1回目の今回は、IoTシステム構築で重要になる無線エリア設計について解説します。

スマホのようなエリア設計がIoTにも必要

 IoTを実現するために、ワイヤレス技術は非常に重要な役割を担っています。特に通信モジュールを用いることで、IoTデバイスの開発は非常に短期間で実現できるようになりました。

 今回は、ワイヤレスIoTデバイスを用いてシステム構築するために必要なエリア設計について解説します。無線なので電波が届けば大丈夫とお考えの方が多いと思います。けれども、設置したときは電波が届いてデータが受信できていたが、ある日突然、データが受信できなくなった、あるいはデータの受信が不安定になったという経験を持つ方もいるはずです。

 これらの主な原因は、ワイヤレスIoTデバイスに向けて適切なエリア設計がなされていないことに起因します。スマートフォンの場合、電波が受信できないというケースは非常に少なくなったと思います。これは、通信キャリアが一定の品質基準を維持するためのエリア設計を行なっていると共に、日ごと変化する環境変化に対して定期的にエリア設計パラメーターをチューニングしているからです。それと同様に、ワイヤレスIoTデバイスについても、適切なパラメーターチューニングが求められます。

 著者も幾つかのワイヤレスIoTデバイスを利用したシステムを構築しています。その経験からも改めてエリア設計の大切さを認識した次第です。以降では、IoT向けの適切なエリア設計の手法を簡単に説明していきます。

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