「IoT」(Internet of Things)という言葉が頻繁に聞かれるようになっています。そんな中、実際のところ何をどう行ったらいいのか分からないメーカー担当者も多いでしょう。IoT時代のモノづくりには、これまでの製品開発とは異なる方法論が必要となります。この特集ではメーカーがIoT時代に生き残り、さらに成長していくための方法を紹介します。メーカー以外の方も、この特集を通じて、IoT時代の新しいモノづくりについて理解を深められるでしょう。

 ここ1、2年ほど商談の場でもたびたび話題に上がってくるのが「IoT」というキーワードです。おそらく皆さんの会社でもインターネットや新聞、エキスポなどに参加した経営者が突然目の色を変えて「これからはIoTだ」と言い出したのを聞いたことがあるかもしれません。

 IoTというのは「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と呼ばれています。従来、インターネットとはパソコンやスマートフォンなど、人が能動的に扱うツールをつなぐものでした。一方、IoTではセンサーやカメラなどのハードウエア(モノ)がインターネットに接続されます。インターネット側にはサーバーやクラウドといった巨大なコンピュータ群が存在しますが、センサーとサーバーのやり取りに際して人が介入することはほとんどありません。センサーが自動的に収集したデータをサーバーにアップロードし、そのデータを使ってサービスを改善したり、新しいサービスにつなげていくことが想定されています。この市場は今後数年間、一気に広がっていくと言われています(図1-1)。

図1-1●旧来のネットワークとIoTの比較
出所:ニフティIoTデザインセンター
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 そんな市場予測もあり、各企業がIoTに対して前のめりになっているわけですが、実際のところ何を行ったらいいのか分からないという方がほとんどです。私たちが行っているIoT関係のセミナーでも同様です。多くの皆さんが情報収集を目的にセミナーに参加されています。実際、IoTに向けて現実的に動き出している企業はまだまだ少数で、いつから始めようかと同業他社の状況をうかがっている最中に見えます。

 このIoTの現状を見るに、かつての1998〜2000年頃のインターネットブームが思い出されます。あの当時も突然現れたインターネットなるものに対してどう対応すべきか、すべての企業が状況をうかがっていました。そんな中、先鞭をつけ、さらに失敗を積み重ねつつも成長していった企業がブームに乗って大きく成長していったのは決して遠い昔のことではありません。

 それと似た状況が今のIoTと言えます。他社に先駆けて自社のデバイスやセンサーを用いて何ができるのかを検討し、手を付けた企業こそが今後生き残っていけるのです。とはいえ、右も左も分からない中で突き進んでも失敗しかないでしょう。今はインターネット上にも情報が溢れていますので自分で調べることもできます。さらにかつてインターネットブームで経験した方法をベースに、IT企業は多くのIoT関連ソリューションを生み出しています。彼らの知見を頼ることで失敗のリスクを極力抑えたIoT市場への参入が可能になるのです。

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