前回は、モダンWebの概要を解説した。モダンWebがもたらす業務システムの本質的な性能向上とコストダウンの可能性を感じていただけただろうか。ただ、概念とメリットの説明が中心だったため、「本当に動作するのか」、「何か制限はないのか」、「自社の環境で使えるか」など、まだ半信半疑の読者もいるだろう。

 そこで今回は、モダンWebの根幹である分散処理の仕組みを詳しく解説する。仕組みを知ることで、その稼働環境や制限事項について理解することができ、自社で使えるかどうかの判断材料になるはずだ。

 はじめに、従来のWebとの違いについて確認したあと、分散処理を構成する3要素、「リソース保存」「データ保存」「非同期通信」について説明する。最後に、分散処理全体のシステム要件、制限事項、セキュリティ対策を解説する。

図1●モダンWeb分散処理の構成要素
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分散処理と従来のWebとの違い

従来のWebサーバーの処理

 分散処理を理解するために、まず従来の集中処理について再確認する。図2は、従来のWebサーバーの処理の流れを示している。

図2●Webサーバーによる集中処理
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 アプリは ユーザーがWebブラウザーにURLを入力することでスタートする。入力されたURLをWebブラウザーがWebサーバーへリクエストし、返信されたHTMLを表示する。表示された画面に対しリンクのクリックなどを行うと、 Webブラウザーは、その操作内容をWebサーバーへリクエストし、返信されたHTMLを画面に表示する。この繰り返しでアプリの処理が進む。

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