「『プログラミング“で”学ぶ』ことに重きを置いている。目指すのは自然にアルゴリズムを身に付けられるようにすること。考えているイメージをどうすれば具体化できるかが大事」。古河市教育委員会 教育部 指導課の平井聡一郎参事兼課長は、小学校のプログラミング教育についてこのように述べる(写真1)。

写真1●古河市教育委員会 教育部 指導課の平井聡一郎参事兼課長(左)、古河市立大和田小学校の谷田部孝子校長
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 2015年11月17日、茨城県古河市立大和田小学校で公開されたプログラミング教育の授業は、まさにこうした考えに沿ったものであり、「プログラミング“を”学ぶ」のではなく、「プログラミング“で”学ぶ」を実践した場となった(写真2)。

写真2●大和田小学校の児童が使うiPad。専用のカバーを付けて保護している
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カリキュラムを作る上で「STEM」「STEAM」を重視

 古河市は市内の公立小中学校へのタブレット導入などを推進し、ICTを活用した教育に注力している。大和田小学校は、文部科学省の「平成27年度情報教育指導力向上支援事業」におけるプログラミング教育に関する実証校に指定されており、2015年9月から全児童75人と教職員に1人1台、セルラーモデルのiPadを配布している。

 平井氏は大和田小のプログラミング教育について、「(図工や算数などの)教科と総合(総合的な学習の時間)の効果的な運用で、(プログラミングを活用した)カリキュラムを作るのが大和田小の役割」だと説明する。カリキュラムを作る上で重視しているのが「STEAM」だ。理数系の融合的な学びを指す言葉である「STEM」(SはScience、TはTechnology、EはEngineering、MはMathmatics)に芸術(Art)の要素を加えたのがSTEAMである。

 STEM/STEAMで重視されるのが、実技や実験などを通して能動的に自ら動いて表現・学習する点。大和田小のプログラミング教育公開授業では、教科として「総合的な学習」のほか、「図工」と「生活科」、「算数」と「総合的な学習」を組み合わせて展開している。そうした授業において、自分の考えを自ら動いて具現化する手段が「プログラミング」であり、「プログラミングはそのためのツール」(平井氏)との位置づけだ。

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