スマートグラスと呼ばれるメガネ型ウエアラブル端末やヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)の業務利用が加速している。HMDは設計段階で製品のプロトタイプを仮想空間で確認したり、完成前の住宅内装を体験したりできる。スマートグラスは、作業現場で必要な情報を表示したり、観光用途などで使われたりするなど、用途が広がっている。

 HMDやメガネ型の端末は以前から存在しており活用事例も少なくない。ここ数年、モバイル機器が高性能化し、通信技術も発展。HMDやメガネ型端末は、クラウドと連携して複雑な処理をこなせるようになるなど活用の幅が広がり、改めて注目を浴びて市場が盛り上がっている。

 きっかけの一つは、米グーグルが発表して一部地域で発売した「Google Glass」。単なるディスプレーではなく、単体で動作する通信機能を備えたモバイル機器であり、アプリをインストールして利用できる。Google Glassのプロジェクトそのものは一段落したが、その後、様々なベンダーが頭部に装着して利用する機器を相次いで発表した。

 特に2015年に入ってからは、2014年に発表済みの製品が発売になったり、前世代の製品の改良モデルが登場したりと、市場が動き続けている。

 2015年1月に米国で開催された見本市「2015 International CES」では、2014年後半に発表された東芝のスマートグラス「東芝グラス」やソニーの「SmartEyeglass」が話題になった。ソニーはその後、3月に開発者向けとして「SmartEyeglass Developer Edition」を発売した。

 6月にはセイコーエプソンが製造業の現場作業や、設備の点検・保守などの用途を想定した「MOVERIO Pro BT-2000」を発表した(写真1)。同社は2011年から「MOVERIO」ブランドのHMDを提供。2014年夏には、エンターテインメント用にも使える「MOVERIO BT-200シリーズ」を出していた。

 ブラザー工業とブラザー販売も、HMDである「AiRScouter(エアスカウター)」の新モデルを7月に発表した。前モデルを使用した現場からのフィードバックを得て、使い勝手を高めた製品だ(写真2)。

写真1●セイコーエプソンが2015年6月に発表した「MOVERIO Pro BT-2000」。製造業の現場作業や、設備の点検・保守などの用途を想定した仕様となっている
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写真2●ブラザー工業とブラザー販売が2015年7月に発表した「AiRScouter(エアスカウター)」の新モデル
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