ITサービスの好事例集「ITIL(Information Technology Infrastructure Library)」は、運用改善・オペレーションマネジメントの仕組みとして大変優れている。だが、IT以外の業種・職種では活用はおろか、認知もされておらず実にもったいない。

 この連載では、ITの運用以外の職場も例にとり「そもそもITILって何?」「ITILを活用するとどんないいことがあるのだろう?」を様々な視点で分かりやすく解説する。

【「しのごの言わずに、とっとと何とかせい!」】
経理部課長 酒井 麻由のジレンマ

 産業機械メーカーの経理部で課長を務める、酒井 麻由。部品メーカーなど下請けの取引先への代金の支払いが、彼女のチームのタスクだ。

 ある月末の営業日、「支払いができない」という事象が発生した。どうやら、経理システムにトラブルが発生したようだ。

 情報システム部と連携して、原因究明と復旧に急ぐ。時は刻一刻と過ぎて行く…。鳴り止まない、取引先からの電話…。あたふたする経理部の社員たち…。

 その時、フロアの扉がバタンと開いた。

 「いったい、どうなってるんだ!?」

 経理担当の執行役員が怒鳴り込んできた。取引先のうちの1社から直接、クレームが入ったらしい。

 「実は、経理システムのトラブルが発生していまして…」

 冷や汗をかきながら状況を説明する酒井。そんな酒井にお偉いさんは無慈悲にも、こう言い放つ。

 「しのごの言わずに、とっとと何とかせい!」

 ええ!?そんな御無体な…。メンバー一同、昨日の夜から徹夜で頑張って対応しているんですけど…トホホ。

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