これまで何回か書いてきましたが、IT業界は現在、第2世代プラットフォームから第3世代プラットフォームへの転換期にあります。つまり第2世代プラットフォームの代表的な製品であるクライアント/サーバー製品の市場は今後も縮小し、代わって第3世代プラットフォームの代表的な製品、クラウドサービスやモバイル製品が拡大していく過程にあるわけです。ハードウエア製品市場の低迷と、ソフトウエアやクラウドサービス市場の成長はこれを名実ともに表しているといえます(関連記事:アマゾンがIT産業を呑み込み始めた2015年)。

 今回は、クラウドに代替されつつあるハードウエア製品がどうなっているかに注目したいと思います。現在、サーバー製品市場は大きく三つのセグメントに分かれています。

 一つはAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やGoogleなどのクラウドベンダーが調達しているサーバー。このセグメントは量的に拡大していますが、クラウドベンダーはいずれも強力な購買力を持ち、同時に高度な設計能力、エンジニアリング力を持っているため、サプライヤーが自社製品を差別化することの難しいセグメントだといえます。クラウドベンダーはCPUなどを部品ベンダーから直接調達するのが一般的になっていて、既存の企業向けサーバーメーカーにとっては敷居の高いマーケットになっています。

 次に伝統的な企業向けサーバー製品のセグメントがあります。このマーケットは信頼性を確保するために顧客向けの手厚いカスタマーサービスが不可欠です。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)などのサーバーベンダーはカスタマーサポート体制を構築し、安定したビジネスを作り上げてきました。しかしオンプレミスからクラウドへの流れの中で、このセグメントはピークを越えており、今後は徐々に減少していくと予想されています。

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