9月18日の週から米国に来ています。18日から開かれた米オラクルのイベント「Oracle OpenWorld 2016」(OOW)に参加するついでに、クラウド関連のリーディング企業を訪問して、日本より先行する米国市場の状況を探ってくることにしたのです。

写真●米オラクルのイベント「Oracle OpenWorld 2016」の基調講演に登壇するラリー・エリスン会長兼CTO(最高技術責任者)
(出所:米オラクルのストリーミング放送よりキャプチャ)

 私にはどうにも疑問がありました。DevOpsやサーバーレスアプリケーションといったクラウド上のアプリケーション開発は確かに素晴らしい。けれども以前にも書いたように、マイクロサービスアーキテクチャーを取り入れた開発手法はこれまでのやり方と全く異なっています。日本でソフトウエアを開発しているアプリケーションエンジニアからすると、大きな文化的ギャップがあります。米国の企業ユーザーはそうした新しいテクノロジーにどの程度追随できているのか。昔から稼働しているレガシーな資産を持つ企業はどんな課題を抱えているのか、実地で知りたかったのです。

米企業はクラウドの自前運用をどうクリアしているか

 それにもう一つ。クラウドの運営についても疑問を感じています。というのは確かに仮想化されたサーバーでプライベートクラウドを構築するのは効率的です。けれども自前でクラウドを運用してうまく使いこなすことは、大変な労力が掛かると感じているからです。プライベートクラウドの自前運用はそこそこの大企業でも根をあげてしまいそうなほど大変です。いったい米国ではどんな取り組みでこの課題をクリアしているのかというのが私の関心事でした。

 オラクルのイベントに先立つ、8月末に米ヴイエムウェアがイベント「VMWorld 2016」を開催して新しいソリューションを発表しています。ヴイエムウェアと言えば、米デルによる米EMC買収に伴って、デルの傘下に入りました(EMCの新社名は米デル・テクノロジーズでその傘下)。このせいで企業文化が変わってしまったのではないかと気になっていました。

 「ヴイエムウェアのエンジニアはデルの傘下になるとMacBookが使用禁止になると想像していたんですよ。だから最初にマイケル・デルCEO(最高経営責任者)がやってきて、エンジニアに『Macを使い続けてもいい』と言ったのでみんな喜んだのです」。

 ヴイエムウェアを訪問した私にそう面白そうに教えてくれたのは、8月のイベントにも登壇したGuido Appenzellerさん。どうやらヴイエムウェアの企業文化は安泰のようです。

 ヴイエムウェアはマルチクラウド、つまり米アマゾン・ドット・コムの「AWS(Amazon Web Services)」も使うし、米マイクロソフトの「Azure」も使う、プライベートクラウドも運営しているといった企業ユーザーにフォーカスを当てたソリューション「Cross-Cloud Services」をVMWorldで発表しました。

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