日本での外資系IT企業のマーケティング戦略がどうやら本格的に動いているようです。その証拠に優秀な人材が引きも切らず、会社を移っています。

 ある知人がA社からB社へ転職したと思ったら、別の知人は全く同じ時期にC社からA社へ転職するとのこと。どこへ転職しても、私との付き合いが変わらないのはありがたいことです。

(提供=123RF)

ハードベンダーは人材の草刈り場

 クラウドの世界で何が何でもキャズムを越えるぞと決心しているように見えるのは、AWS(Amazon Web Services)とグーグルです。ここ数年で日本法人の陣容を大幅に拡大してきたAWSは、陣容拡大のペースをますます上げています。今度はコンサルティングを提供するプロフェッショナルサービス本部を新設して、日本でのプロフェッショナルサービスを強化しようと動いています。

 AWSに追いつけ追い越せとばかりに急速な拡大をし始めたのが、グーグルのGCP(Google Cloud Platform)部隊です。同社はアジア、ヨーロッパなど地域ごとに営業組織を設けていますが、日本法人をアジアではなく、米国本社の直属組織としています。日本市場を重視している表れと言えるでしょう。

 対照的に、ハードベンダーは人材の草刈り場の様相を呈しています。知り合いのCIO(最高情報責任者)と会うと必ず話題になるのが、大手ハードメーカーのD社です。「あそこの営業に最近会いました?」と聞くと、いつも「全然見ないね」との返事。数年前ならあり得ない話です。

 「D社はパートナー営業を強化していて、パートナー企業を重点的に回っているという話を聞きましたよ」。友人がこんな話を教えてくれました。「D社のマーケティング責任者が最近、競合のE社のパートナー営業に移ったそうです。パートナー向け営業で、D社は防戦一方なのではないでしょうか」と、この友人は続けます。仁義なき闘いがどこでも繰り広げられているようです。

 ハードベンダー、ソフトベンダー、クラウドベンダーはそれぞれ置かれている状況は異なりますが、異口同音に口にするセリフがあります。「日本ではパートナー戦略が重要です」というものです。まるで、どこかのコンサルティング会社が同じレポートをばらまいたかのようです。

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