この連載でデュアルSIMについて解説したのが2014年のことでした。しかし、その後、ハードウエアの進歩などがあり、デュアルSIMについてもいろいろと変わってきました。そこで、今回は、LTE世代でのデュアルSIMスマートフォンについて解説しようと思います。

 前回の解説では、デュアルSIM(Dual SIM)には、大きく3つの方式があるとしました。それは、

DSSS:Dual SIM /Single Standby
DSDS:Dual SIM /Dual Standby
DSDA:Dual SIM /Dual Active

の3つです。簡単にいうと、DSSSではSIMを切り替えて使い、DSDSでは、2つのSIMで同時に待ち受け(ただし同時通信はできない)、DSDAでは2つのSIMで同時通信が可能となります(図1)。

図1●2014年の記事では、デュアルSIMには、大きく3つのタイプがあることを説明した。このほかに無線部分の数で分類する方法もある
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 初期の携帯電話では、DSSSがほとんどで、音声通話SIMを2種類を切り替えて使う、といった使い方でした。その後登場したのがDSDS方式で、2つのSIMのどちらでも「待ち受け状態」にすることが可能でした。しかし、3GやLTEが登場し、モバイルインターネット(データ通信)が使われ始めると、データ通信用と音声用の2つのSIMを同時に使いたいという要求が出てきました。データ通信では、もっぱら発信専用で、Standbyの意味は音声通話の「待ち受け」から「ネットワーク接続状態」(あるいはネットワーク登録状態)を意味するようになりました。

 また、Dual Active方式は、同時に2つの通信が可能なことを意味しますが、2つの音声通話を同時に行うのはあまり現実的ではありませんでした。このため、論理的な組合せとしてはありえても、実機としてこれを採用することはほとんど行われていませんでした。世界中のどこにもまったく存在していないわけではありませんが、通話の制御が面倒になってしまい、実際にはDSDSでも十分なので、必ずしもDSDAにする必要があまりないのです。

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