特定のアプリやサービスを利用したときだけサービスの利用料がかからない「ゼロレーティング」。LINEの「LINEモバイル」など、いくつかのMVNOが展開したことで、今年大きな注目を集めた。

 ゼロレーティングに関する議論はまだ始まったばかりだが、スマートフォンのコンテンツやサービスの将来を大きく左右する可能性があるだけに、特徴や課題、通信事業者側の対応を改めて整理し、将来スマートフォンのサービスにどのような影響を与えるのか考察したい。

ゼロレーティングを導入するMVNOが急増

 今年も多くの企業がMVNO市場に参入したり、新たなサービスを打ち出したりして話題を集めた。中でも大きな出来事の1つと言えるのが、LINEがMVNOとなり、「LINEモバイル」としてスマートフォン向け通信事業に参入したことだ。

 そしてLINEモバイルのサービスで最も注目を集めたのが、「カウントフリー」という仕組みを採用したことである。カウントフリーとは、特定のアプリやサービスを利用したときだけ、通信量をカウントしないというもの。つまり、それらのアプリやサービスは無料で使えるということになる(写真1)。

 LINEモバイルの場合、「LINEフリープラン」ではLINEのみ、「コミュニケーションフリープラン」ではLINEのほか、FacebookやTwitter、Instagramがカウントフリーの対象となり。それらサービスを利用したときだけ通信量がカウントされない。

写真1●LINEは「LINEモバイル」で、LINEのコミュニケーションに係る通信量をカウントしない、「カウントフリー」という仕組みを導入した。写真は3月24日の「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」より(筆者撮影)
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 LINEモバイルのカウントフリーに類するサービスは、他のMVNOもいくつか提供している(写真2)。例えばMVNOの最大手であるNTTコミュニケーションズの「OCNモバイル」は、同社が提供する「050 plus」や「マイポケット」などの通信量がカウントされない「カウントフリー機能」を提供している。またベンチャー企業のプラスワン・マーケティングが提供する「FREETEL SIM」では、LINEやFacebook、Twitterのほか、WeChatやWhatsApp Messenger、さらにはポケモンGOなど8つのサービスが通信料無料で利用できるとされている(ただし無料で利用できるサービスは料金プランによって異なる)。

写真2●「FREETEL」ブランドでMVNOによる通信回線を提供するプラスワン・マーケティングは、利用するプランに応じて高速通信容量を消費しないサービスを大幅に拡充している。写真は10月6日の「FREETEL World 2016 Fall/Winter」より(筆者撮影)
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