トヨタ自動車は2016年11月1日、コネクテッドカーに関する戦略を発表した。コネクテッドカーは、インターネットに接続することで、様々なサービスが受けられるようになる自動車のことだ。

同社は2020年までに、日米で販売するほぼ全ての車をコネクテッドカーにして、そのうえで新しいプラットフォームを提供することを明らかにしている。この取り組みはIoTビジネスの今後を考えるうえでも注目すべき点が多い。

コネクテッドカーに力を入れるトヨタ自動車

 近年ITの世界で注目が高まっているのが「自動車」である。今年1月に開催された「CES 2016」でも多くの自動車メーカーが出展し、様々なIT関連企業と連携した取り組みを披露するなど、ITと自動車が密接につながりつつある様子を見て取ることができた。

 トヨタ自動車も、自動車へのIT技術の導入に力を入れている企業の1つだ。同社は今年1月、人工知能(AI)を研究する新会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート」を米国に設立したほか、6月にはKDDIと共同で、自動車をインターネットに接続する車載通信機(DCM)とクラウド間で安定した通信を確保するためのグローバルプラットフォームを構築すると発表している。

 そして11月1日、トヨタ自動車は「コネクテッド戦略」の説明会を実施。コネクテッドカーの普及に向けた取り組みを打ち出した(写真1)。

写真1●トヨタ自動車のコネクテッド戦略説明会では、同社のコネクテッドカーで実現するサービスを、様々なデモを交えながら紹介していた。写真は11月1日の同説明会より(筆者撮影)
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 同社は、2005年から高級車の「レクサス」にDCMを標準搭載。位置情報や速度、エンジンなどから得られるビッグデータを解析し、渋滞を回避したり、ルート上の事故や渋滞を予測したり、といった独自の交通情報サービスなどを提供している。このサービスは有償ながら、7割が利用を継続するなど、高い満足度を得ているとのことだ。

 そうした取り組みを経てトヨタ自動車は、インターネットに接続できる車を増やし、より新しいモビリティサービスを実現するため、従来縦割りとなっていたDCMやインフラの開発部隊などを「コネクテッドカンパニー」という1つの組織に集約。そのうえでコネクテッドカーに関する新たな戦略として、同社が「3本の矢」と呼ぶ3つの方針を打ち出している。

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