ソフトバンクグループは2017年3月6日、傘下企業が提供するロボット「Pepper」を非営利団体に貸し出し、活用してもらう社会貢献プログラム「ソーシャルチャレンジ」の貸出先を発表した。その貸出先の1つであり、東日本大震災の被災地でもある宮城県石巻市の石巻専修大学の取り組みから、Pepperがどのような形で社会貢献できるのか探った。

Pepperを社会貢献に活用する「ソーシャルチャレンジ」に選ばれた石巻専修大学のプロジェクトでは、大学生と高校生が共同で地域の情報発信に取り組む。同大学には30台のPepperが貸し出されるとのこと。写真は3月6日の「Pepperを活用した石巻地域活性の取り組み記者説明会」より(筆者撮影)
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Pepperを社会貢献に生かす石巻専修大学の取り組み

 ソフトバンクグループ傘下のソフトバンクロボティクスが提供している人型ロボット「Pepper」は、様々なシーンで活用されてきている。都市部であれば、最近はショップの店頭でPepperを見ることも珍しくない。

 そしてソフトバンクグループは2016年から2017年にかけて、CSR(企業の社会的責任)の一環として、そのPepperを社会貢献に役立てようとする取り組みを進めている。2016年11月より、「スクールチャレンジ」と「ソーシャルチャレンジ」という2つのブログラムに傘下する自治体・団体の募集を始めた。

 スクールチャレンジは、Pepperをプログラム学習に活用してもらう教育支援プログラム。ソーシャルチャレンジは、非営利団体や自治体などにPepperを貸し出して社会課題の解決につなげるプログラムである。2017年1月25日にはスクールチャレンジ、3月6日にはソーシャルチャレンジに選ばれた団体を選出している。

 ソーシャルチャレンジに関しては、優れたアイデアを提示した5つの自治体や団体を「優秀賞」として選定。PepperだけでなくWi-Fiルーターも同時に貸し出すなどの優遇策を打ち出している。その優秀賞に選ばれた団体の1つが、宮城県石巻市にある石巻専修大学だ。

 石巻市といえば、2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、甚大な被害を受けた地域の1つ。震災からの復興に向けた取り組みが進む一方、震災から6年が経過した現在も、大学の近くには仮設住宅が並ぶなど、その影響が色濃く残っている。そして、その石巻地域で現在大きな課題となっているのは、安定した雇用の創出と人材の育成であるという。

 そこで同大学では、石巻地域の高校や企業が参加する「高大産連携プロジェクト」を2016年4月から推進している。これは高校生と大学生が一体となって、企業が持つ技術やノウハウを活用しながら、地域活性化や人材育成につなげるプロジェクトである。プロジェクトを推進し、石巻地域の魅力を発信するうえで、Pepperの活用を考え付き、ソーシャルチャレンジに応募したようだ。

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