写真1●日本GEが9月に開催したファストワークスのワークショップの様子
参加者は『リーン・スタートアップ』の著者であるエリック・リース氏の対談映像に見入った(下の写真)。大塚孝之GEグローバル・イノベーションセンター長がコーチ役を務めた(左上の写真の左端にいる男性)
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 9月2日朝、都内にある日本GE本社が入居するビルの13階。同社が2014年1月に開設したばかりの「GEセンター・フォー・グローバル・イノベーション」の一室に、医療や金融といった事業部門から約20人のリーダーが集まった。全員が前方の画面に映る男性を食い入るように見つめている(写真1)。

 この男性は、米GEのジェフ・イメルト会長兼CEO(最高経営責任者)をはじめとした経営幹部でも、有名ビジネススクールの教授でもない。シリコンバレー流の起業手法を説いた「リーン・スタートアップ」の提唱者、エリック・リース氏だ。リース氏は数十分にわたって、リーン・スタートアップの強みを訴え続けた。

 全世界に約30万人ものグループ社員を抱えるGEと、スタートアップ企業を見続けてきたリース氏。不釣り合いな組み合わせに思えるが、今のGEを象徴する変革のワンシーンだ。

 冒頭の会合は、GEが2012年ごろから提唱し始めた「ファストワークス」と呼ばれる新たな製品開発プロセス手法を学ぶ研修の講義場面である。ファストワークスとは文字通り、「素早く働く」ことを意味する。重厚長大企業の代表格であるGEに最も欠けていた「俊敏さ」を求める革新的な取り組みといえる。

 研修プログラムは朝から晩まで、ぎっしり詰まっている。GEは第一線のリーダーを3日間も“缶詰”にし、ファストワークスの考え方や方法論、実際の適用例をたたき込む。それらを所属部門に持ち帰り、ファストワークスの導入を推進する「エバンジェリスト(伝道者)」として活動を始める。

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