山内前回、すららのレクチャーの工夫について教えていただきました。レクチャーで学んだ後は、ドリルに取り組むのでしょうか。

湯野川:そうです。ドリルでこだわっているのが、記述式の回答を可能にしていることです。

 例えば数学の場合、ルートや分数なども自由に入力できるようにしています。通常のeラーニングでは、簡単に作れてコストも安いことから選択式が一般的です。でも選択式でいくら正解しても、本当の力はつかないと思っています。数学なら数式を入力させますし、英語の和文英訳なら自分で英作文をさせます。

自由記述式で数式を入力させる
(出所:すららネット)
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 自由記述だと、採点にも工夫が要るんです。数式では、項や係数の順序が入れ替わっても、数学的には等価ですよね。これらも内部で計算した上で、等価かどうか、正解か不正解かを決める仕組みになっています。そのぶん開発のコストはかかりますが、そこも作り込んでいます。

山内:すららには、アダプティブな要素もあるんですよね。アダプティブは最近バズワード化してきた感があるほど人気のテーマですが、アダプティブと一口でいってもいろんな手法があります。すららのアダプティブとは、具体的にどんなものでしょう。

湯野川:学習者の過去の履歴などを見ながら適切な問題を出しています。例えばある問題に正解したら、それより少し難しいレベルの出題をする、といった形です。

山内:各問題に対して難易度のラベル付けができていて、それを基に学習者ごとに問題を出し分けるイメージですか。

湯野川:そうです。初期は我々が人手でラベル付けをしていましたが、今は全国の学習者の回答状況を基に、個々の問題の難易度を導き出しています。難易度の情報もデータから自動生成しているわけです。

 生徒に出題する問題数も変えています。不正解が多い生徒は理解が十分でないと分かりますから、同種の問題をしつこく出したりします。

山内:ポイントになるのは、理解のレベルをどう判定して、適切な問題をどのように見極めるかだと思います。ディープラーニングのような機械学習技術を使っているのでしょうか。それとも、If/Thenの場合分けを作り込んでいる形でしょうか。

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