山内:これから、小学校や中学校にタブレットがどんどん入っていくでしょう。タブレットで使うデジタル教科書についての議論も盛んで、もちろんそれは大事ですが、私はむしろノートがカギになると思っています。自分の頭の中を解釈して表現して、他人と共有して学び合う。そのための重要なツールですから。

 そこで私自身、気になっていたのが、日本語の取り扱いです。特に小学生は、母国語を習得している過程です。全ての根本には言葉がありますから、母国語の学習はとても大切です。

 ノートアプリとして見れば、ライバル製品も多くいるでしょう。ただ、言葉まで考えているソフトはほとんどないと感じています。ノートに文字を手書きできるし、テキストに変換もできる。この部分は、ノートのベーシックな機能として大事だと思っています。

浮川:まさしく、我々はそれを重視しています。子どものためにどんなアプリであるべきかを一生懸命考えて作りました。

 例えばmazecにはかな漢字変換の機能もありますが、せめて小学校4年生までは漢字変換は使ってほしくない。手で文字を書いて、漢字を覚えてほしいと考えています。

漢字学習を妨げないよう、かな漢字変換機能は無効にできる
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 長年日本語入力に携わる中で、同じ文章を書く作業でも、手で書くのとキーボードで入力するのとでは、脳の中の活動が異なると知りました。文章を書くときは論理的なことも考えますけど、日本語の場合は絵画的な脳の活動もして、脳全体がバランス良く機能するそうです。

 知能の発達を活発化させるためにも、子どものときに、日本語のような複雑な文字をたくさん書くことは大事だと思っています。

 またmazecでは、手で文字を書けば、テキスト、つまりきれいな印刷文字に変換できます。これも、子どもにとっては楽しいと思います。

山内:分かります。憧れですからね、印刷文字は。

 自分の恥をカミングアウトしますが、僕は子どもの頃、字が汚くて、他人の前で字を書くのが本当に嫌いでした。それで、ワープロに救われたんです。だから子どもの気持ちはとてもよく分かります。

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