青汁(あおじる)などの健康食品を製造・販売する遠赤青汁が、中国・東南アジアをはじめとしたグローバル市場の本格的な開拓に乗り出している。2015年の時点では、同社の海外売上高は全体の1割にも満たないが、高岡照海社長は近い将来、海外売上高が国内売上高を上回ると期待している。「体の具合が悪いと日本人は薬で治そうとするが、中国や東南アジアの人々は食事を見直して回復を図ろうとする。医食同源の思想が根付いているから、当社の商品は支持されるはず」(同)という。人口減少などで市場規模が縮小している日本から世界へと高岡社長の目は向いている。

 同社は愛媛県東温市に本社を置き、青汁の素材となる緑黄色野菜「ケール」を自社の有機JAS認定農場で栽培し、自社工場で加工・販売。農業・工業・商業の3産業にわたる事業を一貫して手掛けることが特徴だ(関連記事:企業内ITCがITで社員とともに成長する会社作り)。同社は今、そのビジネスを「攻めのIT経営」を通じてグローバルに展開しようとしている。

海外進出のきっかけは香港で開催された物産展への参加

 遠赤青汁が海外市場へ進出したのは1995年ごろ。1997年に香港が中国へ返還される少し前である。当時、愛媛県が、香港への新規渡航路線開設に向け、PRの一環として現地で物産展を開催。そこに参加したことがきっかけだった。幸いにも、同社は香港の高級百貨店に商品を置くことができ、香港の日本人駐在員を主な顧客として実績を重ねる。

 それが2000年中ごろには香港の中国人が購入を始めるようになる。手ごたえを感じた同社は本格的な攻勢をかけた。海外における販売価格を国内の1.7倍に設定。日本円換算では最大5万円前後にもなる商品が富裕層には支持されたという。高岡社長は「暮らしが豊かになると健康を求めるようになる。本物志向の商品が評価された」と分析する。

 さらに同社は香港における販売力強化に向けて、2010年から香港そごうで「四国物産展」を主催した(写真1)。四国4県の食品関連企業に参加を募り、共同で拡販を図ったところ、日本製品への信頼は厚く、初年度から予想を超える売り上げを達成する。

写真1●第1回の四国物産展の様子(中央が遠赤青汁の高岡照海社長)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら