福島市に本社を構えるコムテックスは、住宅資材の卸売事業から住宅リフォーム事業に展開した企業である。福島市にある本社兼福島店を軸に、郡山店、南相馬店の合計3店舗を活用して、「住宅リフォーム」「新築住宅建築」「不動産」といった三つの事業を展開する。3店舗ともにショールームを構えるが、特に福島店では「見て・触れて・実物を確認できる」をキャッチフレーズにした体感型の大規模ショ―ルームを設けたのが特徴だ(写真1、2)。同社は、基幹システムをクラウドで導入し、IT経営を推進することで強みをさらに強化するとともに懸案だった経営課題を解決した。

写真1●コムテックスの本社兼福島店
写真2●ショールームのLDKコーナー

ITCの支援を専門家派遣制度の活用で受ける

写真3●代表取締役社長の諸橋哲氏

 同社がIT経営に取り組んだのは2011年、代表取締役社長の諸橋哲氏(写真3)が、経営者向けの異業種交流会で、ITコーディネータ(ITC)である鈴木実氏の話を聞いたことがきっかけである。このとき、鈴木氏は「経済産業省の補助事業による経営戦略策定の支援」について話をしたという。

 諸橋社長は当時、「これからの経営にはITが必須になる」と認識していたが、ITの活用方法については十分な知識がなかった。基本的なITの活用は行っていた。見積もり用のCAD、社内LAN、ホームページおよびメール、会計システム、ファームバンキングなどを導入していたが、導入を行ったIT担当者が退職した後は、改善することなくそのまま運用していた。

 一方で業界の競争は激しさを増していた。東日本大震災からの復興に向けて住宅リフォーム需要が増えていたものの、他県からの同業者の参入や量販店といった異業種からの参入などで受注戦争が起きていた。競争に勝ち抜くためには、自社の経営上の強みをさらに強化し、課題を解決する必要があった。

 経営課題としては「販売促進のための顧客管理の手作業の改善」「リフォーム案件の進捗・実績の見える化」「文書処理の電子化などの業務の効率化」「経営管理の強化」などが挙がっていた。しかし、具体的にそれらをどのように改善するのか、道筋は見えていなかった。そこで、同社は中小企業庁の専門家派遣制度に申し込み、ITCである鈴木氏の支援を受けることにする。

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