住友商事はこのほど、2020年までのグループIT戦略を策定した。主要企業だけで300社を超える住商グループ全体でIT投資の効率化を進めつつ、IoT(インターネット・オブ・シングズ)など新分野への取り組みを加速させる狙いだ。

 「攻めのITを推進するには、既存のITシステムに掛けるコストと労力を大幅に削減する必要がある。効率化によって生まれた余力を新分野に振り向ける」と伊藤友久IT企画推進部長は言い切る。

 新IT戦略は五つの施策からなる。「新規付加価値の創造への布石」「リスクの軽減と回避」「コスト低減/投資抑制」「グループとしての業務の効率化」「人材とノウハウの有効活用」である()。

図●住友商事が策定したグループIT戦略の骨子
出所:住友商事の資料を基に本誌が作成
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 「新規付加価値の創造への布石」の一環として、2016年11月にIT企画推進部内にIoT推進チームを発足。約50人が所属するIT企画推進部のうち6人をメンバーとして割り当てた。自動車、建築、資源、ヘルスケアなど多岐にわたる事業分野で、グループ各社のIoT関連事業の支援を進める。

 「部内の1割程度の人数で始めるが、今後は既存のITシステムに関わる業務の効率化を進めることで、IoT推進に携わる人員を増やしていく」と伊藤部長は話す。

 住友商事は全社を挙げて、IoT事業に本腰を入れ始めたところだ。2016年4月に本社内に「IoTワーキンググループ」を設立し、各グループのIoT事業の方向性を決めている。

 このワーキンググループには、住友商事本体の経営企画部門やICT事業本部、住商グループのシンクタンクである住友商事グローバルリサーチの人材とともに、IT企画推進部の伊藤部長が参加。自社のビジネスの動きにIT部門が素早く対応できる体制を整えている。

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