日本の金融業界で、いよいよAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を公開する機運が高まり始めた()。個人財務管理(PFM)サービスなどを提供するFinTech企業が強力な顧客接点を持ち始めたことを受けて、一部銀行がメリットがあると判断。後ろ向きな姿勢を改めつつある。

表●金融機関と外部サービスとをAPI連携させる最近の例
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 みずほ銀行がLINE経由で残高照会できるサービスの提供を始めたほか、住信SBIネット銀行もマネーフォワードとの連携サービスを開発中だ(写真)。銀行と外部サービスとのAPI連携が進めば、今後斬新な金融サービスが続々と登場するための土壌になる。

熱気に包まれた経産省の研究会

 
写真●SBIホールディングス、住信SBIネット銀行、マネーフォワードによる提携発表会見の様子。左からSBIホールディングスの北尾吉孝社長、マネーフォワードの辻庸介社長、住信SBIネット銀行の円山法昭社長
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  2015年10月6日、経済産業省に金融機関の関係者やFinTech企業の代表者が集結し、熱い議論を戦わせていた。「第1回 産業・金融・IT融合に関する研究会(FinTech研究会)」の会場が、最も盛り上がったテーマの一つが銀行によるAPI公開に関する議題だ。「金融機関が持つデータとAPI連携できるようになれば、様々なFinTechビジネスが生まれてくる」など、前向きな意見が相次いだ。

 潮目が変わったのはなぜか。その理由を、NTTデータのe-ビジネス企画室今井博善課長がひもとく。「銀行は自分たちの看板で顧客接点を維持してきた。しかし今はスタートアップ企業が前面に立ったサービスが人気を集める時代。両者が手を握る流れが生まれるのは自然な流れ」。

 例えばマネーフォワードは、個人財務管理の分野で既に250万人に上る利用者を集める。個人事業主や中小企業を対象としたクラウド会計サービスでも数十万の顧客を抱える。API公開で消費者に人気の高いFinTechサービスと連携すれば、銀行にとっても既存顧客の利便性を高められるなど明確なメリットが出てきたわけだ。

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