欧米など世界35カ国のセレクトショップや高級ブランドの衣料品を中心に扱う、英通販サイトのファーフェッチ(Farfetch)が、日本での事業を拡大している。

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世界のセレクトショップから商品を購入できるファッション専門のECサイト「ファーフェッチ」

 2016年10月12日、同社サイトで注文した商品を最寄りのセレクトショップで受け取れる新サービス「クリック・アンド・コレクト」を始めた。Webサイトの利用者を実店舗に送客する「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」と呼ばれる販売・マーケティング手法の一種だ。

 具体的には同社のサイトで商品を購入する際に、自宅だけでなく、様々なセレクトショップから好みの店舗を配送先に指定できるようにした。通勤途中にある店舗で商品を受け取るなど、生活スタイルに合わせて柔軟に選択できる。

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ファーフェッチの新たなO2Oサービス「クリック&コレクト」

 欧州で2014年に始めたサービスで、現在100店舗以上が対応済みという。日本では、まずユナイテッドアローズの「エイチ ビューティ&ユース」や「アンルート」などの5店舗から導入し、順次拡大していく。

ECの優良客を未来の得意客に

 ネットで購入した商品をコンビニエンスストアなど自宅以外で受け取れるサービスは、すでに他のEC事業者も手掛けている。ファーフェッチは、店舗を単なる商品の受け取り拠点ではなく「ユーザー体験を高める場」(ファーフェッチのジョゼ・ネヴェスCEO)と位置付けているのがポイントだ。洗練された店内でじっくりと試着でき、サイズが合わないなど問題があれば、その場で店員が返品を受け付けてくれる。

 セレクトショップ側には商品を受け渡すオペレーションが加わり、システムの導入や店員のトレーニングなども必要になる。その一方で、「超優良顧客」の来店が期待できるというメリットがある。

 希少価値の高いハイファッションを中心に扱うファーフェッチでは、利用者の購買単価は買い物1回につき平均7万円。流行に敏感で購買力の高い顧客を押さえているのだ。

 こうした顧客に来店してもらえれば、ファーフェッチの商品を試着するついでに、店内の新商品も紹介するなど販売機会が広がり、見込み客の獲得にもつながる。

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