プログラミング学習を手掛けるコードキャンプは9月5日、自社カリキュラムを修了した人をIT企業に紹介する人材仲介事業を10月に立ち上げると発表した。2カ月の集中コースを用意し、卒業生のネット関連企業などへの就職をあっせんする。ITエンジニア不足が深刻化する中、基本的なプログラミング技術を身に付けた人材の確保を急ぐ企業の需要を狙う。

 新サービスの名称は「CodeIncubate」。ITエンジニアへの転職を目指すプログラミング初級者や未経験者を対象に受講者を募る。月曜日から金曜日は19〜22時、土曜日と日曜日は10〜19時、合同講義や個別指導を実施(画面)。2カ月間で合計約300時間を費やし、ネット関連サービスの構築・運営に必要なフロントエンドやバックエンドのプログラミングの基礎を集中的に学んでもらう。

画面●2カ月で約300時間をプログラミング学習に費やす
(出所:コードキャンプ)
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 カリキュラムの最終課題として、独自のネットサービスを開発して発表する場を設ける。発表の場には紹介先の企業の採用担当者が同席する。受講者のスキルを直接確認した上で採用を検討できるようにしている。

 受講には5万円(税別)の入学料と55万円(同)の授業料が掛かるが、就職先が決まらない場合は受講料を返金する。第1期生として約10人を募り、10月中旬から開講する予定だ。

ITエンジニアの争奪戦が激化

 コードキャンプは2013年からオンラインや通学でのプログラミング学習サービスを運営しており、受講者は累計1万人を超えている。最近は同種のサービスを手掛ける企業も増えてきたが、CodeIncubateのように学習カリキュラムと人材仲介を組み合わせたサービスは珍しい。

 コードキャンプが人材仲介事業に乗り出した背景には、IT人材の需要に供給が追いついていない実態がある。経済産業省が2016年6月に公表した推計で、国内IT人材は2015年に約17万人が不足していた。IT市場拡大や人口減などの影響で、2020年には約37万人、2030年には約79万人も足りなくなる見通しだ。コードキャンプによると、特にプログラミングのスキルを持つ人材についてはネット企業やベンチャー、SIベンダー、デジタルビジネスに取り組むユーザー企業などの間で争奪戦になっている。

 こうした売り手市場のため、当初からサイバーエージェントグループなどネット関連企業を中心に10社前後が紹介先として名を連ねている。参加企業にとっては、初級エンジニアとして一定の知識がある人材を短期に獲得しやすい、人材をいち早く囲い込みやすいといったメリットがある。コードキャンプは今後、ネット系だけでなくSIベンダーやユーザー企業などあっせん先の企業を幅広く募る方針だ。