スマートフォンのビジネス利用が広がる中、医療現場でも大規模な活用が始まっている。医師、看護師、事務職員向けに、3400台超のiPhoneを導入するのが東京慈恵会医科大学(慈恵医大)だ。医療機関でのiPhone活用事例としては、世界最大規模という。

 2015年10月から利用を始め、ナースコールや医師/看護師間の連絡、緊急対応マニュアルの閲覧などに活用(図1)。医療スタッフ同士のコミュニケーションの円滑化や、業務効率の向上といった成果が上がっている。今後は、スマートフォンを用いた患者向けサービスも拡充する計画だ。

図1●ナースコールにiPhoneを活用。アイホンの「Vi-nurse」を利用する
出所:東京慈恵会医科大学 先端医療情報技術研究講座
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医療機器への影響を調査し、導入を決定

 慈恵医大がiPhoneの導入を決めたのは、2015年2月。従来利用してきたPHSが機器更新の時期を迎え、スマートフォンへの入れ替えを決断した。

 慈恵医大は、東京・港区の付属病院をはじめ、狛江市や柏市など合計5カ所の医療拠点を持つ。これらの拠点で従来使っていたPHSは、合計約1700台。台数が多い上に医師や看護師の異動が頻繁にあり、端末の一括管理が難しかった。

 電話帳データの管理や更新にも苦労していた。PHSでは登録できる件数に制限があり、各拠点ごとに電話帳を作成/管理していた。人事異動などがあれば端末を回収してデータを同期するといった作業が必要で、スムーズな更新がしにくかった。

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