写真1●日本電産は、子会社の日本電産シンポが開発した新型のプレス機「AX-40i」で実証実験を進める
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 日本電産が、様々な生産設備・機器をIoT化するソリューションの開発に乗り出した。自社製モーターを組み込んだ工作機械などの設備に取り付けたセンサーで、稼働状況のビッグデータを収集。日本IBMが開発した技術を使って分析する。設備の故障を事前に検知して、生産性を向上させるのが目的だ。まずは、グループ会社の海外工場で、金型加工用のプレス機にセンサーを取り付けて、実証実験を実施する(写真1)。これまでは、研究所で技術開発を進めてきた。実際の現場で実験するのは、これが初めてとなる。

 両社は共同で、2014年7月からデータ分析の研究を始めた。「プレス機に関するノウハウが豊富な日本電産と、ビッグデータ分析に長けたIBMが協力することで、IoTソリューションを創出するのが目的」と、日本電産シンポの中井幸夫 執行役員はこう語る。日本電産 中央モーター基礎技術研究所 業務部研究企画・推進チームの大浅雄司氏は、「コマツなどの企業の取り組みを参考に開発を進めている。プレス機の故障予知だけではなく、取り付けた金型の稼働状況まで分析し、故障を前もって検知する」と、取り組みの先進性をアピールする。

 製造業では、自社で開発する設備や機械を〝IoT”化する取り組みが活発になっている。機器の稼働状況を分析して、生産性を向上させる。例えば、建設機械大手のコマツだ。貸し出す建機の位置や稼働時間といったデータを遠隔から確認できるシステム「KOMTRAX」を建機に標準装備する。稼働データを収集・蓄積して、修理コストの低減などを実現している。

 国外では、GEの取り組みが有名だ。提供する様々な製品からビッグデータを収集し、保守や運用に活用している。例えば、発電システムに搭載するガスタービン。1基当たりに約100個のセンサーを搭載し、収集したビッグデータを分析する。同社は、このような取り組みを「インダストリアル・インターネット」構想として打ち出し、10億ドル以上を関連技術の開発に投資している。

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