日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は2017年7月7日、改正個人情報保護法で企業などのデータ活用を促す目玉として導入された「匿名加工情報」の事例集を公表した。個人情報保護委員会の認定を受けた認定個人情報保護団体の一つとして、会員企業のデータ活用を促したい考えだ。

匿名加工情報の利用をためらう企業が多い

 匿名加工情報は「特定の個人を識別できないよう加工して、かつ個人情報に戻すことができないようにしたデータ」を指す。データに関わる本人からの同意を得る手続きを経なくても、目的外利用や第三者への提供が可能となる。

 ただ、JIPDECには企業などから「匿名加工情報を取り扱いたいが、使い方を誤って炎上したら困る」「考え方が分からない」といった意見が寄せられているという。

 JIPDECはプライバシーマークなどを付与している約1万社から匿名加工情報の活用に向けた相談を受け付けて、外部の専門家グループに委託して実費でリスク分析や活用に向けて助言を提供できる体制を整備した。

 事例集を公表したのは、匿名加工情報の利用をさらに後押しする狙いがあるからだ。事例集そのものは広く一般に公開するが、JIPDECとしては企業が認定個人情報保護団体に所属していない場合、現在46団体ある認定団体のいずれかに所属して、データ活用に向けた動きが広がることを期待しているという。「専門家と一緒にホワイト事例としてデータ活用に向けて背中を押す環境を作ろうと呼びかけるのが目的だ」とJIPDECの坂下哲也常務理事は説明する。

自動車の色番を丸めて提供

 事例集には具体的で身近な四つの事例を盛り込んでいる。整備工場の事例はその一つ。個人顧客の性別や年齢、車両の色などを分析してマーケティングに活用したいと考えている自動車販売店に対して匿名加工情報を提供することを想定している。

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