富士通は2017年度に、自動運転車や自動走行システムなどと連携するクラウドサービスの実証実験を開始する。自動車メーカーが構築する自動走行システムと接続して新サービスを開発できる、専用のクラウドサービス「Mobility IoT プラットフォーム」を構築する()。自動車関連のIoT(Internet of Things)事業の売上高を、2020年度には500億円以上まで拡大させる考えだ。

図●富士通が構築するMobility IoT プラットフォームの構成イメージ。3次元地図データベースの管理機能や、収集したデータの分析機能などを実装する計画だ。必要に応じて、車載端末なども提供する
(出所:富士通)
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 富士通が狙うのは、自動運転車と、それを支える自動走行システム関連の市場。自動運転車自体は、トヨタ自動車や日産自動車が既に、2020年の商用化を目指して研究開発を進めている。海外では、米グーグルや中国バイドゥなどが強みの人工知能(AI)技術を生かして、開発を加速させている。

 「自動運転車そのものを開発するのではなく、普及に合わせて生まれるサービスの市場を狙う」。こう話すのは富士通 執行役員 Mobility IoT事業本部長 兼 イノベーティブサービス事業本部長の菊田志向氏だ。Mobility IoT事業本部は同社が2016年2月に新設した組織。本部単体では約150人で、グループ内の関連組織を含めると約2400人の規模だ。

 富士通は、IoTや人工知能(AI)などをユーザーの事業に生かす「デジタルビジネス」を支援し、収益の柱に育てようとしている。そのために2016年4月1日付で「デジタルサービス部門」を新設した。同部門内には、Mobility IoT 事業本部のほかに、ウエアラブル端末を活用するサービスを提供するユビキタスIoT事業本部などが含まれる。

 菊田氏は、自動車から収集したデータを生かしたサービスを「Mobility as a Service(MaaS)」と表現する。「クルマにIoTを適用することで新サービスが生まれる」(菊田氏)。例えば、運転者の運転のクセや好み、安全運転の技能などに関するデータを収集。運転者の適正に応じて保険料を算定する「テレマティクス保険」などを提供する保険会社が現れ始めている。

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