改正銀行法が2017年5月26日、参議院本会議で可決、成立した。2018年春にも施行される見通しだ。今回の改正法案では、銀行や信用金庫に対して、オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)公開の努力義務を課す。一方で銀行システムに接続する企業に対し、登録制を導入する。銀行とFinTech企業の協業を促し、利便性の高い金融サービスが生まれる下地とする狙いだ。

 銀行法の改正は2年連続のこと。前回の改正法案は2016年5月に成立、2017年4月に施行された。銀行による出資上限の緩和が主な内容で、金融機関がFinTech企業などを買収したり出資したりしやすくするのが目的だ。既に三井住友フィナンシャルグループが第1号案件として金融庁の認可を取得した上で、NTTデータなどと共同設立した新会社に約67%を出資している。

 今回の法改正では、さらに1歩踏み込んだ。柱は二つある。一つは、銀行によるAPI公開の推進だ。銀行は、残高照会や取引明細照会、振替、振込といったサービスを顧客向けに提供しているが、これをAPI経由で外部企業が活用できるように準備することを求める。FinTech企業をはじめ、多様なプレーヤーが銀行機能を組み込んだサービスを開発できるようにするわけだ。

 各銀行は改正法案の公布後9カ月以内に、API公開を巡る方針を公表。公開することを表明した銀行は、法施行後2年以内をめどにAPIを整備しなければならない。API公開に当たっては接続に関する契約基準を明らかにし、基準を満たす事業者に対しては原則、API連携を認める必要が生じる。金融庁は、80行程度が公開に踏み切ると見ているもようだ。

今国会で成立した銀行法改正の概要
(金融庁の資料を基に日経FinTechが作成)
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