モバイル事業者の安定的な収入源と見られる着信料に対して、英国の規制庁であるオフコムが大幅な引き下げを提案し、議論が進んでいる。料金規制の対象をMVNOのような小規模事業者にまで拡大し、今後3年間で約40%の引き下げを求めている。これが他のEU加盟国に影響するかどうかに注目が集まっている。

 英国規制庁のオフコム(Ofcom)は2014年6月4日、モバイル音声の着信料規制に関するコンサルテーションを開始した。EU(欧州連合)加盟国のモバイル着信料は、2009年のEU勧告の下で大幅に引き下げられてきた。今回のオフコム規制案は従来の規制方針を維持し、MVNO(仮想移動体通信事業者)などにも料金規制を拡大、2018年までの3年間で約40%の引き下げを求めている。この提案に対する意見の収集を2014年8月13日で締め切り、最終的な声明を2015年3月に発表する計画である。

EUによる着信料規制の一巡が背景

 ここでいう着信料とは、モバイル音声を加入者に着信させるために、発信側が着信側のモバイル事業者に支払う接続料金(卸売料金)のこと。発信者(発信元の加入者)の支払う発信小売料金の多くの部分を占めている。

 着信料は引き下げ圧力のかからない独占価格であることから、EUでも長らく規制対象とされてきた。2009年のEU勧告はこの引き下げを一層徹底させるもので、各国は欧州委員会が提示するコストモデルに従って着信料を設定した。そのコストモデルは、加入設備や発信設備など他のサービスでも利用する設備の共通コストを除外するため、算定額は大幅に削減され、欧州全域に急速に着信料低下が進んだ。

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