米グーグルは2015年5月、スマートホーム向け新戦略として、Android OSをベースにしたIoT向けプラットフォーム「Project Brillo」を発表した。これまで同社が展開してきたWorks with NestやThread Groupといった戦略を補完するものであり、米アップルの「HomeKit」対抗としても注目を集めている。

 米グーグルのスマートホーム戦略が加速している。毎年恒例の開発者向けイベント「Google I/O 2015」(2015年5月28〜29日)において、新たに「Project Brillo」というIoT(Internet of Things)向けプラットフォームを発表した。これまでの同社スマートホーム戦略のミッシングピースを埋めるものであり、業界全体へ与えるインパクトが大きいと見ている。

サーモスタットメーカー買収で注目

 グーグルのスマートホーム戦略が注目を集め始めたのは2014年1月のこと。スマートサーモスタットのメーカーである米ネストラボ(Nest Labs)を過去最大の32億ドルで買収したからだ。その狙いはNestサーモスタットが収集する宅内の様々な「情報」にある。ネストラボは「我々は政府機関よりも家の内情を把握しており、法律にさえ影響を与え得るレベルだ」と語る。

 Nestサーモスタットの最大の特徴は、居住者の行動パターンや好みの温度などを自動的に学習することにある。そうして蓄積した情報を、異なるメーカーの機器でも利用できるようにして、メーカー非依存のホームオートメーションを実現する。これは従来の概念を覆すものと言える。

 2014年6月に発足した開発者向けプログラム「Works with Nest」では、API(Application Programming Interface)を公開することで、サーモスタットが収集した情報を活用したサービス開発の環境を提供している(図1)。一方でサーモスタット側も接続された他のデバイスの情報を入手できることは見逃せないポイントだ。

図1●米グーグルが2014年6月に発表した開発環境「Works with Nest」
グーグルが2014年1月に買収した米ネストラボのサーモスタットや煙検知器などと、開発者の製品が、公開されているAPIを介して連携できる。さらに同社は2015年5月に新戦略「Project Brillo」を発表。同戦略はNestサーモスタットを前提とせず、開発者のすそ野をさらに広げる狙いがある。
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