2015年からWeb広告に表示される小さなマーク(図1)が目に付くことになりそうだ。

 インターネット広告推進協議会(JIAA)は2014年11月12日、ネットユーザー情報の取り扱いやオプトアウト(利用停止)への導線を表示する「インフォメーションアイコン」の実装に向けて、会員企業を対象にした説明会を開いた(写真)。12月中にもアイコンの実装がスタートするという。

図1●インターネット広告推進協議会(JIAA)のインフォメーションアイコン

 これまでも、同様の仕組みを自主的に導入している一部のWebサイトやネット広告会社はあった。だがJIAAはインフォメーションアイコンを起点に、企業に分かりやすいプライバシーポリシーの作成を促そうとしている。2015年予定の個人情報保護法改正を先取りするだけでなく、海外の先進事例も参考に「プライバシー保護」を企業競争のツールにしようとする意欲的な試みだ。

個人情報保護法の改正に対応

 ネットで買い物や欲しい商品の検索をしていると、別のサイトに行っても関連広告が表示されることがある。Web上の行動履歴を基にした「行動ターゲティング広告」と呼ばれるものだ。ターゲティング広告では、ユーザーが誰か特定はしなくても、ブラウザーに読み込まれたCookieで一人ひとりを識別しながら広告を配信する。

写真●JIAAが開いた「インフォメーションアイコンプログラム」の会員向け説明セミナー
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 個人を特定しなくても、IPアドレスや位置情報をひも付けたり長期間蓄積したりすれば、ユーザーの生活圏が分かり、プライバシーに影響を与える恐れがある。ITの進化で、扱い方によってプライバシーに大きな影響を与えるデータが急増しているからだ。JIAAの説明会でアイコンの説明をしたサイバー・コミュニケーションズの宮一良彦氏は「企業はユーザーデータの取り扱い方を改める必要がある」という。

 政府が検討している個人情報保護法の改正では、プライバシー保護のために政府から独立した第三者の専門機関が誕生する。公正取引委員会や国家公安委員会と法的に並ぶ組織だ。第三者機関は企業に立ち入り検査などの直接執行ができ、企業の自主規制団体である認定個人情報保護団体に対して認定や報告、命令ができる。

 従来のプライバシーポリシーは、他社のものをコピーしたような内容だったり、Cookieの説明もわずかしかない例が少なくない。「個人から収集している情報は以下の通り」として、ネットの「IPアドレス」や「リファラー」という専門用語を並べるだけといった例も多いという。

 しかし宮一氏は、法改正後は第三者機関が認定できるようなルールを作る必要があるという。ユーザーに分かりやすく伝えるなら、IPアドレスは「アクセス状況を使った地域情報を収集してターゲティング広告に使っている」といった説明の方が分かりやすい。「リファラー」も、「訪問元の履歴を使ってターゲティング広告を出している」というような説明が望ましいという。

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