(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)

今回の回答者:
ソフトバンクモバイル
モバイルネットワーク企画本部 本部長
関和 智弘

 移動しながら携帯電話を使うことを、「ローミング」というでしょうか?それとも「ハンドオーバー」というでしょうか?

 混同しがちな言葉ですが、両者は異なります。前者は通信サービスの提供形態を、後者は通信時の端末の動作を指します。

 ローミングとは、ある通信事業者のネットワークサービスの加入者が、別の通信事業者のネットワークサービスを同じ接続条件で使えるようにすることです。例えば当社の国際ローミングサービスでは、加入者が海外に出かけて現地の携帯電話事業者のネットワークにつないだ場合でも、日本にいるときと同じ端末、同じ電話番号を利用できます。海外の携帯電話事業者と契約を結び、その事業者のネットワークを使えるようにしているのです。公衆無線LANサービスでも、同じアカウントで他事業者の公衆無線LANを使えるようにする「事業者間ローミング」というサービスの提供形態があります。

 一方、ハンドオーバーとは、携帯電話やPHS、無線LANの端末が、通信する基地局やAPを移動中に切り替えることです。基地局やAPが作り出す電波の到達範囲ぎりぎりに端末が移動した場合や、その他の要因で電波が弱くなった場合、そのままでは通信できなくなります。そこで通信できなくなる前に、電波が強い別の基地局またはAPに切り替えるのです。移動しながらこれを繰り返すことで、通信や通話を続けられます。

 つまり、移動しながら携帯電話を使うことは、「ハンドオーバー」なのです。

出典:日経NETWORK 2013年10月号 p.8
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