企業システムは「業務で扱うデータ」を保管し・適切に出し入れする仕組みである。データは日々の業務の遂行を支え、またデータからその企業の姿を分析することができる。しかし、データの信頼性が低ければ適切な分析結果が得られない。そもそもどんなデータを保持しているか完全に把握できていない企業も多い。こうしたデータに関わる問題は多くの企業を悩ませている。実はその根は深い。本特集では、このような問題を抱えたデータを「バッドデータ」と呼び、その問題と対策を考察する。

 これまで、バッドデータ問題を解決するための、データ定義のポイントやその管理のためのシステムについて説明した。最終回となる今回は、データ管理活動の全体像について解説する。

包括的なデータ管理に踏み出そう

 実は、これまで解説してきた「データ定義」は、企業が進めるべきデータ管理活動の一部である。この、データ管理全体の総称は「データマネジメント」と呼ばれる。バッドデータの対策について理解した読者は、次の段階としてこの包括的なデータマネジメントに踏み出していただきたい。

 データマネジメントには国際標準がある。「DMBOK:データ管理知識体系ガイド」がそれだ。DMBOKはData Management Body Of Knowledge の略であり、PMBOKやBABOKと同様の知識体系ガイドである。DMBOKでは、データは企業(DMBOKでは「エンタープライズ」と表記)にとっての資産であるとされる。DMBOKには、データの価値を高めるための計画・ポリシー定義から具体的な遂行までのデータに関わる活動の枠組みを定めている(図5)。

図5●DMBOKのデータ管理機能体系
出典「The DAMA Guide to The Data Management Body of Knowledge (DAMA-DMBOK Guide) First Edition (データ管理知識体系ガイド 第一版)」
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