2020年にオリンピック・パラリンピック(以下、オリンピック)の開催を迎える東京。50年前の東京オリンピックでは、首都高速道路の建設や主要道路の整備などによって東京の街並みは一変した。2020年のオリンピックに向けて、東京都ではどのような“まちづくり”を考えているのだろうか。オリンピックで世界中から集まる観客のおもてなしを提供するのと同時に、東京で暮らす人々にも住みやすく安心・安全なまちづくりは必要になる。東京都の今後のまちづくり構想について、東京都 都市整備局 企画担当部長 福田 至氏に聞いた。

(聞き手は日経BPイノベーションICT研究所長 桔梗原 富夫)

東京のまちづくりを、これからどのような形で進めていくか、都の基本的な考え方を教えて下さい。

(撮影:清水真帆呂)

 2020年の東京オリンピック開催が2013年9月に決まりました。まちづくりというのは、オリンピックのためのものではなく、もっと先を見据えて進めているものです。とはいえ、オリンピックの開催は東京のまちづくりの1つのメルクマール(中間指標)になるでしょう。

 オリンピックのあるなしにかかわらず、東京のまちづくりは推進していかなければなりません。都市間競争は激しくなっています。森記念財団が発表している「世界の都市総合力ランキング」では、1位がロンドン、2位がニューヨーク、3位がパリ、そして4位が東京でした。しかし、5位のシンガポール、6位のソウルが背後に迫ってきています。東京が国際競争力で地盤沈下しては、日本全体の国際競争力も保てません。首都直下地震に備えた防災対策、そして安心・安全のまちづくりを、オリンピックを契機に加速させることが重要です。 

 オリンピックの先には、中長期的には人口減少や少子高齢化が最大の課題になるでしょう。出生率を高める取り組みも推進していきますが、短期間で劇的に改善されることはないでしょう。人口減少、少子高齢化を前提にした上で、東京の都市構造を改めて考える必要があるのです。

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