コンピュータを活用した教育に関する研究・交流のイベント「2017 九州PCカンファレンスin 北九州」が2017年10月28日~29日の2日間、北九州市立大学 北方キャンパスで開催された。テーマは「九州からはじまる新しいカタチ ~地域・環境・グローバルの視点から~」で、全国大学生活協同組合連合会九州ブロックなどが主催した。

 初日は、大学での導入が広がりつつある「電子教科書」に関するシンポジウムが開かれた。登壇したのは、司会の熊本大学教授システム学研究センターの北村士朗准教授のほか、九州工業大学大学院情報工学研究院の小田部荘司教授、九州工業大学情報工学部の学生の権藤昌之氏、大学生協東京事業連合電子書籍事業推進課の森川佳則氏、九州工業大学の大学院生の土橋智矢氏の4人。「電子教科書を活用した授業から考える学生の学び方の将来性」をテーマに、電子教科書の課題や可能性について議論した。

電子教科書に関するシンポジウム。授業やパソコン講座での実践例を基に、電子教科書の課題や可能性を議論した
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 シンポジウムでは冒頭、北村准教授が「劣化しない」「動画や音声を使った分かりやすい教材を容易に制作できる」「情報や説明の補足が確実・容易にできる」「受講者の積極的な参加を促せる」などの一般的な電子書籍のメリットを示した上で、「実際にメリットがあるのか? 使いやすさや楽しさの実感があるのか? 成果が出ているのか?」と問題提起した。

 これを受けて小田部教授は、九州工業大学の「電磁気I・同演習」の授業で2017年4月から電子教科書を利用した実例を紹介した。この授業では、大学生協の電子書籍サービスを利用している。このサービスは、アンケートやメッセージの送付、学生が閲覧したページや閲覧時刻の集計などの機能を備える。小田部教授はテキストの利用状況から、学生の予習や復習の状況を把握できることを紹介。また、授業の中間考査の成績と電子教科書の利用状況との関係を比較した結果を示し、「成績上位者とテキスト利用状況の関連を調べ、受講学生へのアドバイスに生かすことが考えられる」とした。

九州工業大学大学院情報工学研究院の小田部荘司教授は、授業での電子教科書の利用状況を分析した結果を紹介した
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