オリンピックの興奮に包まれた2020年の東京。羽田空港に降り立った一行は、五輪会場ではなく、空港と連絡橋で結ばれた世界最先端の医療イノベーション拠点へと足を向けた。「ロボットスーツと幹細胞を組み合わせた、脊髄損傷患者の機能再生治療の臨床応用始まる」。その拠点からは数日前、そんなニュースが全世界へ発信されていた――。

 神奈川県川崎市、多摩川に面する「殿町国際戦略拠点キングスカイフロント」で2016年4月、新たな医療イノベーションを目指した共同研究が始まった。タッグを組んだのは2人の異才、「ロボットスーツHAL」を生み出したCYBERDYNE 代表取締役社長の山海嘉之氏と、再生医療研究の最前線をゆく慶応義塾大学 医学部教授(医学部長)の岡野栄之氏。2015年11月に日本で医療機器としての製造販売承認を取得した「ロボットスーツHAL医療用(下肢タイプ)」と、iPS細胞による再生医療を組み合わせ、脊髄損傷患者の機能を再生する技術の臨床応用を目指す(関連記事1)。

「2016 ワールド・アライアンス・フォーラム ITあわじ会議」に登壇したCYBERDYNE 代表取締役社長の山海嘉之氏(右)と慶応義塾大学 医学部教授の岡野栄之氏(左)
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 CYBERDYNEと慶応大学 医学部は2016年4月18日、「医療イノベーション推進に関する連携協定」を締結した(CYBERDYNEのプレスリリース慶応大学のプレスリリース)。まずは、慶応大学が同年4月1日に「殿町タウンキャンパス」を開設したキングスカイフロントでの共同研究に着手する。キングスカイフロントの再生・細胞医療の産業化拠点「ライフイノベーションセンター」に入居し、「異分野融合プロジェクト室」を共同で運営していく(神奈川県のプレスリリース)。

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