我が家の子供がこの4月に小学校に入学し、登校1日目のこと。学童保育に行くのもこの日が初めてだし大丈夫かな、とそわそわしながら仕事をしていると、携帯電話が鳴った。まさか小学校から? 慌てて電話にでると、なんと筆者が住んでいる品川区から我が子のSOSを知らせる電話だった。

 話を聞くと、子供が学童保育に行かずに家に帰ってきてしまい、家に入れず困っているという。すぐに自宅に戻ると告げると、電話口の担当者は「ではお子さんにその場を離れないように言って、適宜、お子さんに呼びかけて状況を確認しておきます」と言った。自宅に着くと、子供はその場で待っていて事なきを得た。

 今回、子供の危機を救ったのは、品川区が区内の小学生に配布している緊急通報端末「まもるっち」だ(写真1)。KDDIのキッズケータイ「mamorino3」に品川区向けのカスタマイズを施した端末で、防犯ブザーとしてだけでなく、別途申し込むことで通話機能やメール機能も利用できる。セコムのサービスを追加することも可能だ。

 危険を感じた子供がまもるっちの上部にあるグレーのタグを引くと、大音量のブザーが鳴り、同時にオペレータがいる品川区まもるっちセンターに緊急通報が届く(写真2)。オペレータはまもるっちを通して子供と通話し、状況を確認。まもるっちのGPS機能を使って位置も特定する。その後、状況に応じて、警視庁OBで構成する生活安全サポート隊や近隣の協力者、学校、保護者などへ連絡し、子供の安全を確保する。

 この仕組みは「近隣セキュリティシステム」と呼ばれ、品川区が2005年から運用している。

写真1●品川区の小学生が持つ緊急通報端末「まもるっち」
写真の端末は今年の1年生に配布されたもの。上部のグレーのタグを引っ張るとブザーが鳴り、自動的にまもるっちセンターに緊急通報できる。待ち受け画面のイラストは品川区の防犯マスコット「しなぼう」。
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写真2●近隣セキュリティシステムの仕組み
品川区が配布しているパンフレットの一部。
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