Windows 8の登場よりも、Windows XPのサポート終了の方が身の回りへの影響が大きい。日経Linux編集部でも、DTP用のパソコンがXPマシンだったため、Windows 7にアップしてアプリケーションの互換性を確認するなどの作業に追われたばかりだ。

 日経Linuxの誌面でも、ここぞとばかりにWindows XPからLinuxへの移行を勧める特集を企画した。海外のLinux好き記者からも“デスクトップでの普及の好機”とするコラムが流れてくる。ただ、デスクトップでの普及は、これまで数年間、“今年こそ”と叫ばれ続けては実現しなかった大きなハードルだ。

 XPサポート終了はLinuxの普及に影響するのだろうか?

 まず、Linuxがデスクトップに進出する“狩場”としてWindows XPはどれくらい利用されているのか。米Net Applications社の調査結果によると、2013年6月時点で世界のデスクトップOSの37%を占めているという(図1)。2012年12月時点から2ポイント下がっただけで、高い割合を維持している。一方Linuxは、1.28%と低いままだ。

図1●世界のデスクトップOSのシェア
Windows XPのシェアは半年で2ポイント低下したものの、いまだ37%程度ある。米Net Applications社の調査結果による。
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 XPのシェアが数ポイントでもLinuxに流れてくれれば、Linux市場は湧き立つ。だが、なかなかそうはいかないだろう。シェアの大半を占める企業ユーザー、特に大企業がLinuxを導入するという話はまだ出てこない。

 日経Linux編集部でも、懐疑的な意見が多い。たとえWindowsへのアップグレードに費用がかかっても、Linuxのサポートはやはり大変だ。そのまま動作しない周辺機器もあり得るし、代替アプリケーションの手当てや、ユーザーが慣れない操作へのヘルプデスクも必要になる。これらをベンダーに依頼してトータルで安くなるという保証もないだろう。中小企業でも、Linux好きの担当者がいなければ難しい。担当者が変われば、行き詰まってしまう---。

 Linuxへの移行の記事を考えながらも、暗い感じになってしまった。当面は華々しいLinux移行事例は出てきそうにない。しかし、個人ユーザーであればどうだろうか。XPのセキュリティパッチが無くなる不安もあるが、新しいOSを導入するお金もない---。こんな人はぜひLinuxを試していただきたい。

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