先週スペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル関連の展示会「Mobile World Congress 2013」では、ここ数年存在感を示していた米グーグルの不在もあってか(関連記事)、第3のモバイルOSを狙う「Firefox OS」(関連記事写真1)と「Tizen」(関連記事写真2)の動きが大きな注目を集めた。

 日本の携帯電話市場からの視点で見ても、NTTドコモがTizen支持、KDDIがFirefox OSサポートと真っ二つに分かれており、興味は尽きない。いずれもWebアプリに最適化されたモバイルOSといわれるが、何が違うのか。アーキテクチャ面からその特徴に迫り、さらには現地で取材したからこそ感じた両陣営の今後について占ってみよう。

写真1●Firefox OSを搭載した中国ZTE製の端末
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写真2●Tizenを搭載した韓国サムスン電子製の端末
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第3のOSに世界の大手キャリアが続々と支持表明

 まず両OSの概要を紹介しよう。「Firefox OS」は、非営利団体であるMozilla Foundation傘下のMozilla Corporationが開発するオープンソースのモバイルOSである。すべてのアプリケーション、ユーザーインタフェースも含めてWeb技術であるHTML5、JavaScript、CSS3で構成する思い切った仕様になっている。Webに最適化したアーキテクチャを採用することで、Mozillaとしては100ドル程度のエントリークラスのスマートフォンでも十分Firefox OSが動作するとしている。

写真3●多数のパートナー企業が集まり、盛大に開催されたFirefox OSのプレスカンファレンス
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 そんなMozillaはMWC2013開幕前日に開催したプレスカンファレンス(写真3)にて、Firefox OSの商用ビルド版を公開。スペインテレフォニカやテレコムイタリア、ドイツテレコム、KDDIなど世界の大手携帯電話事業者18社がFirefox OSの取り組みに賛同し、同OSを搭載したスマートフォンの展開を進める考えを示した。

 Firefox OSを搭載した端末は、2013年半ばにはブラジル、コロンビア、ハンガリー、メキシコといった国々で商用展開されるという。端末メーカーとしてはこれまで表明していた中国ZTEなどに加えて、仏アルカテル、韓国LG電子、中国ファーウェイ、ソニーモバイルコミュニケーションズが新たに端末提供をアナウンスしている。