個人的な印象としては「革命」と表現したくなるほどインパクトのある出来事が、今、記者のまわりで進行している。記者の知人や友人たちが、次々と「あるモバイル端末」を購入して、使い始めているのだ。

 そのモバイル端末とはいったい何か。いろいろ話題の「iPhone 5」でもないし、10月26日の一般販売開始に合わせて続々と発表され始めたWindows 8搭載パソコンでもない。答えは、9月末から国内ユーザーも購入可能になった米グーグルの7インチAndroidタブレット端末「Nexus 7」である。

 このNexus 7、記者の身近な知り合いのうち既に5人が購入しており、さらに3人ほどが購入に前向きな姿勢を示している。記者が普段親しく話す相手は10数人ほどなので、驚くほどの購入率の高さであることが分かっていただけるだろうか。かれこれ15年近くIT分野の仕事をしているが、ごく身近な人々が特定の端末をこれほど短期間に集中して買い込むさまを見た経験は、過去に一度もない。

“中華Pad”がかすむほどの圧倒的な価格性能比

 記者の知人・友人たちが雪崩を打ってNexus 7を購入し始めた第一の理由は、その圧倒的なコストパフォーマンスの高さにあることは間違いない。最新OSであるAndroid 4.1を採用し、クアッドコアプロセッサー(NVIDIA Tegra 3)やIPS液晶を搭載しながら、16Gバイト版モデルの価格は送料込みで1万9800円。どうやらこの「2万円を切る価格」が、タブレット端末を買うかどうかを一般ユーザーが決断する分水嶺になっているようである。

 「安価なAndroidタブレット端末」というカテゴリでいえば、いわゆる“中華Pad”と呼ばれるAndroidタブレット端末が以前から8000~1万3000円で市場に出回っており、記者も2台ほど所有している。しかし、そんな激安中華Padでさえ存在がかすんでしまうほど、総合的に見たNexus 7のコストパフォーマンスの高さは際立っている。

 なにしろNexus 7は、中華Padの多くがおそらくコスト高を嫌って搭載していないGPSに加えて、加速度や地磁気、ジャイロなどセンサー関係も基本的なものはほとんど網羅し、さらに近距離無線通信規格のNFCにまで対応している。クアッドコア端末であること(中華Padはようやくデュアルコア化が始まった段階)や、しっかりとしたメーカー保証を受けられることなども考えると、なぜこんな価格で販売できるのかいまだに信じられないほどだ。

 おそらく今後は、このNexus 7のスペックと販売価格がタブレット購入の基準となってしまうであろうことを考えると、国内メーカーが果たしてこの先Androidタブレット市場で勝負していけるのか心配になってしまう。余計なお世話かもしれないが…。

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