IT関係者の多くは、1~2年ほど前から「ビッグデータ」という単語をたびたび目にしているだろう。そのため、「ビッグデータはバズワードか?」という問いに、何をいまさらと思われるかもしれない。

 昨年後半からは、新聞など非IT系メディアにおいても、ビッグデータという単語を目にする機会が増えた。最近も、マーケティング専門誌『宣伝会議』(1月1日号)の「編集部が注目する5つの言葉」のなかにビッグデータが入っていた。

 IT業界においてビッグデータは話題先行期を過ぎつつあり、どのように実システムで利活用して企業競争力の向上につなげるかという実践手法に論点が移りつつある。しかし、非IT業界ではこれからまさに旬な単語として扱われていくと思われる。ご存知のようにビッグデータ活用に向けては、IT部門だけではなく、経営層や現場部門との密接な連携が欠かせない。そこで、IT関係者がそれ以外の人に、「ビッグデータとは何か」「バズワードではないか」「自社とは関係ないのでは」と問われたときの回答を考えてみよう。

 「ビッグデータとは何か」については、関連記事「ビッグデータ革命」に譲るとして、「バズワードではないか」から見ていこう。

昨日今日始まった話ではなく、できることが広がった

 膨大なデータを収集して分析し、その結果を迅速にビジネスに活用するということ自体は、以前からBI(Business Intelligence)で取り入れられてきた手法であり、「昨日今日始まった話ではない」(日本テラデータ マーケティング統括部 統括部長の中村 博氏)。あえてBIとビッグデータは何が違うのかを考えると、以下のポイントがあるようだ。

  • 個々のデータや従来収集できなかったデータが扱える
  • 素早く結果が得られる
  • 安価にシステムが構築できる

 また、従来のBIでは、サマリーなどのレポート機能が多く使われてきた。ビッグデータでは分析や予兆・予測、そしてリアルタイム処理に重点が移っている。これらはコンピュータやネットワークのリソースによる制約で従来は実現困難だった機能・性能が比較的容易に実現できるようになったものである。BIの機能として目新しくはないものの、リソースや価格面の制限から実践は難しかった。この意味で、ビッグデータはBIの延長線上にあるといえる。

 ビッグデータの定義はITベンダーごとに異なることから言葉としての曖昧さは残るものの、バズワードといわれるほど不明確ではない。また、BIの重要性もいまさらいうまでもないだろう。処理時間やデータの粒度、価格といった課題が解消され、できることが広がるビッグデータの重要性はなおさらである。

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