前回は,世界最強のアウトソーシング関係にある「米国-インド」を中心に話をしました。今回はもう少し視野を広げて,「グローバルソーシング」の動向に触れていきましょう。この分野で先行する欧米企業から,日本が学ぶべき点はたくさんあります。グローバルソーシングの発展経緯や現状を俯瞰(ふかん)しながら,あるいは欧米企業による成功例を見ながら,日本企業がアウトソーシング戦略を見直すべき時期に来ていることを述べたいと思います。

「ベスト・ショアリング」を目指すべき

 インターネットの発展により,個人や中小企業でもアウトソーシングを容易に利用できるようになりました。このため,世界の各地で,人材さえいれば比較的展開が容易となっています。ただし,アウトソーシングする業務の内容によって,「どこにアウトソーシングしたほうがよいか」は異なります。大きく分けて,以下の3つに分類できます。

(1)オフショアリング

 自国から,より低コストの他の国(海外)に業務を移す。コストの大幅な削減が狙い。オフショア先は,インド,東南アジア,中国など

(2)ニアショアリング

 自国から,より低コストで地理的に近い国に業務を移す。文化,言語,物理的距離が近いため,アウトソーシングがやりやすい。米国企業のニアショアリング先としては,カナダ,中南米,南米などの例がある。

(3)インショアリング

 自国の中で,より効率的な地域に業務を移す。日本国内でコールセンターを沖縄県に移す,といった例がある。

図●米国からのオフショアリング/ニアショアリングの例
[画像のクリックで拡大表示]

 これらを見ると,目的・目標を達成し,投資効果の高い「ベスト・ショアリング」を目指すことこそが重要であり,必ずしも「オフショア」が最適解でないことが分かると思います。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が4月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら