9月12日にグランドプリンスホテル新高輪で開催された『Sony Dealer Convention2007』の内覧会に,招待ブロガーの一人として参加する好機がありました。

 このイベントは,年に一度,ソニーが上得意の販売店向けに開催する大規模な新技術や新商品の発表会です。その法人向けイベントに,それぞれのジャンルで影響力のあるブロガー30名余りが招かれました。そして,いちはやく新商品に触れ,開発者とも直接対話するチャンスが提供されたのです。

 今回のイベントに実際に参加し,その後のブロガーのみなさんの書き込みを見るにつけ,あらためて大きなSMO(ソーシャルメディア最適化=企業の良いネットコミを広げる)効果を実感しました。トラックバック一覧を見れば,参加した30余名ものブロガーのみなさんが,どんな感想を抱いてブログで発信したかを見ることができます。

 1960年代に生まれ,幼少期にスカイセンサーやウォークマンで衝撃を受けた私は元来,ソニーに特別な敬意を抱いていました。ファウンダーである故井深大さんの著書も愛読していたほどです。ところが,今回のご招待を期に身の回りを見渡すと,私も気がつかないうちにソニー製品が減っていることに気づきました。

 しかし,この特別な体験を通じて,今一度,私もソニーに対するブランドイメージを改めました。そして,新たな敬意と親近感を同時に感じたのです。

 だからこそ,法人向けの展示発表会に個人ブロガーを招待することは,今後あらゆる生活者向け商品・サービスを提供する企業にとって常識になると確信しました。そこで,ソニーの好事例に習って,既存の法人向けイベントをテコにしてブロガーとの関係を深める際に「留意すべきポイント」をまとめてみました。

ネットで顧客と関係づくりをする専任部門の配置

 今回のブロガー招待の企画運営をされたのは,ソニーマーケティング株式会社のマーケティングコミュニケーション&リサーチセンター eマーケティング部 e-CRM戦略課のみなさんでした。

 まず,メーカー販社の中にしっかりeマーケティング部門があること,さらにネットを使ってお客様との関係を深める戦略立案および実行の専任部門があることに驚きました。

 ソニーでは,旧来の宣伝広報活動や,マス媒体やDMなどを使ったコミュニケーション活動に加えて,ネットコミの拡大やネットを通じた絆(きずな)作りに力を入れているということでしょう。

ホテルに集合ではなく,まず会社にお招き

 今回のコンベンションの会場は大きなホテルでした。しかし,招待ブロガーの集合場所にはソニーマーケティングのオフィス受付があえて選ばれました。多くの個人にとって,親しみのあるメーカーの本社や主要な事業所に足を踏み入れるのは「はじめての特別な体験」であるはずです。受付で専用の入館カードを受け取るところからドラマが始まるのです。

 招待ブロガーは会議室に通され,e-CRM室のみなさんに丁重に迎えられました。そして知る人ぞ知るハンバーガーショップ「フランクリンアベニュー」のランチを食べながら,今日これからの説明を受けたのです。この時点で,既に非日常の「企業体験」をしているという実感が高まっています。

 もちろん,これには,法人のお客様と個人のお客様を分けて「相互に不愉快な気持ちにならないように」という配慮もあるでしょう。

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