前回は転職を決意するまでの経緯についてお話ししました。今回は,内定に至るまでの実際の転職活動の様子について紹介したいと思います。

 大卒で就職して以来,システムエンジニアとしてキャリアを積んできた私。今回の転職でも,これまでの経験を生かせる分野を考えていました。でもあるとき,「30歳目前。職種を変えるのなら最後の機会かも!」と,新しい分野に挑戦したい気持ちが沸き起こってきたのです。そんな気持ちを転職経験のある友人たちに話すと,「甘い,甘い。今の年齢じゃ,その分野の勉強をずっとしてきたとか,よっぽど強い意志があるとか,コネがあるとかじゃなければ,未経験職種や他の業界への転身は無理だよ」と口を揃えて反対したのです。

 26歳でITから他の業界に転身したA子によると,「私のときだって,人材バンクのキャリアコンサルタントに,年齢的にギリギリですって言われたんだよ」といいます。やはり,中途採用は即戦力採用が主流のため,「勉強します」「頑張ります」という姿勢では,なかなか採用してもらえないんですね。

 そう考えると,自分がこれから何十年と働いていく間に職種をガラリと変えられるチャンスというのは,そうないのかもしれません。学生の方や20代前半の方は,仕事選びについてよ~く考えた方がいいですよ(笑)。

書類審査が通らない!

 というわけで,結局,業界はITに絞ることにしました。でも,「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちが強かった私は,職種をエンジニア1本に絞るのではなく,プリセールスやマーケティングに携わった経験をアピールして,「営業」職にも応募することにしました。

 私が携わってみたい「営業」とは,お客様の問題点を探り出し,様々な製品や技術を組み合わせて解決にもっていく,「ソリューション営業」「提案営業」です。前職の会社では,こうした種類のプレゼンテーションを作成したり,お客様の前で説明したりしていました。「開発経験があり,技術もわかる営業です。かつプレゼンテーションも得意です」とアピールすれば,結構ウリになるのでは?と思ったのです。しかし,期待とは裏腹に,書類審査で不合格。かなりショックでした。

 今までこのコラムを読んで下さった方はご存知かと思いますが,私はSEとしてシステム開発に携わってきただけでなく,講師やサポートエンジニア,プリセールス,マーケティング……というように様々な仕事を経験してきました。そのおかげで,視野も広がり経験値も上がったと思っていたのですが,それがマイナス評価につながったのです。要するに「経験の幅が広くて面白いが,結局何のキャリアを深彫りしたいのかよく分からない」ということでした。

 キャリアコンサルタントからは,「伊藤さんのように,いろいろチャレンジしていることを評価する会社もあれば,ずっと同じ業務をこなしてきたことを評価する会社もあります。企業によって捉え方は様々ですから,気にすることないですよ」となぐさめ(?)の言葉をかけてもらいましたが……。こうして,私の新職種へのチャレンジは夢と消えたのでした。

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