Adobe AIRとSilverlightは今後に期待

 続いて,デスクトップ・アプリケーション並みの操作性や表現力を備えたWebアプリケーションとして,最近注目され始めているRIAについて尋ねた。RIAはRich Internet Applicationの略とされているが,ベンダーによってはRich Interactive Applicationの略という表記を見かけることもある。

 まず,RIAの開発経験の有無について尋ねたところ,「開発中,あるいは開発したことがある」と答えたのは全体の約3%。6割強の人が「RIAを知らない」と答えた(図5)。30歳代に限ると,知らないと答えた人の割合は5割半ば程度にまで減るが,それでもまだ認知度は低いと言える。

図5●「RIA(Rich Internet Application)」の開発経験の有無(有効回答数1988)
図5●「RIA(Rich Internet Application)」の開発経験の有無(有効回答数1988)

 RIAを開発中,あるいは開発経験がある人に「RIA開発に使ったことがある技術」を尋ねると,アドビのFlashとFlexが断トツで1位(図6)。ただし,「解説記事を読んだことがある」人も含めて,「今後,使ってみたいRIA技術」を聞いたところ,Adobe AIRとSilverlightを挙げる回答が増えて,Flash/Flexにぐっと近づいた(図7)。

図6●RIA開発に使ったことがある技術(複数回答,有効回答数57)
図6●RIA開発に使ったことがある技術(複数回答,有効回答数57)
図7●今後,使ってみたいRIA技術(複数回答,有効回答数348)
図7●今後,使ってみたいRIA技術(複数回答,有効回答数348)

 こうしたRIA技術の今後の適用が予想される分野は,「企業のWebサイト」と「企業情報システム」が1位,2位(図8)。個人のWebサイトを選択した人は,企業のWebサイトと答えた人の数の半分強だった。個人で使うには,ややハードルが高い技術と見られているのかもしれない。

図8●今後,RIAの適用が予想される分野(複数回答,有効回答数338)
図8●今後,RIAの適用が予想される分野(複数回答,有効回答数338)

 最後に,RIAが今後,普及するにあたって考えられる課題を自由記入形式で書いてもらった。最も多かったのが開発環境の整備。開発生産性が高く,扱いが容易な開発ツールを望む声が目立った。ただし,この課題については近いうちに解決されそうだ。例えば,マイクロソフトは今秋,RIAをターゲットにしたSilverlightの新バージョン Silverlight 2と,併せて開発ツール群をリリース。アドビもこの11月16~19日と米国で開催されているプライベート・カンファレンスAdobe MAX 2008で開発ツールについて発表している(関連記事:「すべてのディスプレイにFlashを!」 -- Adobe MAX 2008基調講演)。

 回答者が課題として挙げたのが次に多かったのは,セキュリティとパフォーマンス。従来のWebアプリケーションと異なり,ローカル・リソースにアクセスする可能性があるRIAでは,セキュリティの問題は避けられない。この点については今後も,メーカーの対応を期待したいところだ。パフォーマンスについては,アプリケーションの作り方でもある程度は解決できそうだ。例えば,派手な動きを多用したRIAは,重いうえに,かえって操作性が悪くなってしまう。パフォーマンスを含めて使い勝手の良いRIAを開発・提供していくことが,RIAの普及につながるだろう。

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