平日のビジネス街,携帯電話やPHSで取引先や勤務先と連絡を取っている人の姿を見かけない日はない。データ通信専用端末が挿さったノートパソコンを開いている人も珍しくない。こうしたビジネスパーソンが業務で利用している携帯電話やPHSの料金を,勤務先である企業はどの程度負担しているのだろうか。

 また,“通話しほうだい”や“データ定額”などのサービスも登場している。これらは,企業のモバイル通信コストに影響を与えているのだろうか。ITproでは読者に対して「業務で利用する携帯電話/PHSの利用料金に関する調査 」を実施した。調査期間は2008年7月14日から7月22日まで。1898人から回答を得た。

全額負担か全額自腹の“格差社会”

 まず,勤務先が携帯電話の料金を負担しているかどうかをズバリ聞いた。その結果,48%が全額を勤務先が負担しているという結果が出た(図1)。「業務で携帯電話/PHSは利用しない」人を除外し,業務で携帯電話やPHSを利用している人だけを母集団とすると,58%で勤務先が全額負担していることになる。

図1●従業員が業務で利用した携帯電話/PHS料金の勤務先による負担状況
図1●従業員が業務で利用した携帯電話/PHS料金の勤務先による負担状況

 その一方で,勤務先がまったく負担しないという人も28%いる。「業務で携帯電話/PHSは利用しない」人を除外すると,35%の人が業務で携帯電話やPHSを利用しながら,料金は全額自己負担ということになる。3分の2弱が全額負担されている半面,3分の1が全額自腹という“格差社会”となっている。

 勤務先が負担しない理由のトップは「私用と業務用の区別が難しいため」であった(図2)。自由記入欄には,会社が負担するという発想そのものがないという趣旨の意見も多く見られた。個人がプライベート用に契約した携帯電話やPHSをなし崩し的に業務にも利用しているというのが実態だろう。

図2●企業が従業員が業務で利用した携帯電話/PHS料金を全額負担しない理由(複数回答)
図2●企業が従業員が業務で利用した携帯電話/PHS料金を全額負担しない理由(複数回答)

 勤務先が携帯電話やPHSの料金を負担している人とそうでない人の間には,何か違いがあるのだろうか。まず思いつくのは,営業など外出の多い仕事ほど企業は携帯電話やPHSの料金を負担しているのではないかということ。そこで外出の頻度と勤務先の負担の状況の関係を計算した(図3)。

図3●従業員の外出頻度と携帯電話/PHS料金の勤務先負担の関係
図3●従業員の外出頻度と携帯電話/PHS料金の勤務先負担の関係

 すると意外にも,「ほぼ毎日外出する」人より「週に2~3日程度外出する」する人の方が勤務先が負担する割合が大きかった。もっとも,「ほぼ毎日外出する」人の中にも1割弱が「業務で携帯電話/PHSは利用しない」としている。一方で「週に2~3日程度外出する」人には「業務で携帯電話/PHSは利用しない」人がほとんど見られない。週に2~3日程度の外出をする人が,携帯電話/PHSを業務で活用している層ということだろうか。

 続いて企業の規模と負担の状況の関係を調べた(図4)。こちらは従業員数「1~9人」を例外として,従業員数が多くなるほど企業が全額負担する割合が増えている。従業員数「1~9人」で全額負担の割合が多いのは,個人事業主などが多く含まれるためであろうか。やはり大企業ほど,こうした待遇面で恵まれているということか。

図4●従業員数と携帯電話/PHS料金の勤務先負担の関係
図4●従業員数と携帯電話/PHS料金の勤務先負担の関係

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