ビジュアルプログラミング言語「Scratch」の開発者である米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ教授 ミッチェル・レズニック氏。イベント「子どもたちにプログラミングを教えよう! ICTとイノベーションを支えるプログラミング教育」(主催:NPO法人 CANVAS/日経BP社、関連記事)のために来日した同氏と、同イベントに登壇した書籍『小学生からはじめるわくわくプログラミング』の著者である青山学院大学・津田塾大学非常勤講師 阿部和広氏に、プログラミング教育のあり方について聞いた。

(聞き手は高橋信頼=ITpro、八木玲子=日経パソコン


なぜコンピュータ教育をテーマに研究を続けてこられたのですか。

ミッチェル・レズニック氏
写真:都筑雅人

レズニック氏:私が目指しているのは、若い人たちがクリエイティブに考える人になることです。そのために、コンピュータを使ってものを作る体験をすることが重要だと考えています。

 レゴ マインドストームは、若い人たちが作って表現する、そのためのメディアとして作られました。

 Scratchで重視したのは、若い人たちに興味を持ってもらうことです。若い人たちは、体を動かして遊ぶことに興味を持っています。Scratchでは実際に体を動かして作ることを重視しています。

単に使うだけでなく、作る側としてコンピュータに関わることを重視してこられました。

レズニック氏:若い人たちに、社会に貢献できる人材になってほしいからです。社会に貢献するためには、自らの声を持たないといけない。そのためには作って表現できなければならない。

 文章に例えて言えば、読むだけでなく書けなければならない。文章を書くことができれば自分の考えを発表できます。

 プログラムも同じです。プログラムが書ければ、自分のアイデアを形にして発信することができます。

Scratch 2.0では、Webブラウザー上で動作するようになりました。

Scratch 2.0
Webブラウザー上でプログラムを作成、実行できる
[画像のクリックで拡大表示]

レズニック氏:最もよい学びの体験は、他の人と関わり、新しいアイデアを他の人とシェアすることです。また他の人に使ってもらってフィードバックをもらい、改良を加えていくこともできるようになります。ソーシャルな学びは重要な意味を持っています。

 また新しいバージョンには、クラウド変数という機能があります。他のプロジェクトとデータを共有したり、調査やハイスコアの共有に使ったりすることができます。

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