米Appleと出版大手5社が電子書籍の価格操作を行ったとされる問題で、出版5社は現地時間2013年8月7日、米司法省(DOJ)が提示した是正案に対する異議申立を行った。DOJの是正案はAppleではなく出版社の事業に不当な制約を与えると非難している。

 電子書籍の価格操作を巡る問題では、Appleと米News Corporation傘下のHarperCollins Publishers、ドイツVerlagsgruppe Georg von Holtzbrinck傘下のMacmillan、英Pearson傘下のPenguin Group、フランスLagardere傘下のHachette Book Group、米CBS傘下のSimon & Schusterが共謀して不当に電子書籍の価格をつり上げたとして2012年4月に提訴された。出版5社はDOJと和解交渉を進めたが、Appleは米ニューヨーク州連邦地方裁判所が2013年7月に下した判決で、米シャーマン法(独占禁止法を構成する法令)に違反したと判断された(関連記事:Apple、電子書籍の価格操作問題で独占禁止法違反の判決)。

 裁判所の判決を受け、DOJは8月2日に是正案を裁判所に提出。Appleが現在締結している5社との契約を打ち切ること、今後5年間これら5社と競争的価格を妨げるような電子書籍関連の新たな契約を結ばないことなどを求めている。また、価格上昇をまねく恐れのある提携を電子書籍、音楽、映画、テレビ番組などのコンテンツサプライヤーと結ぶことも禁じている(関連記事:電子書籍の価格操作問題で米司法省が是正案、Appleに契約打切など要求)。

 出版5社は同裁判所に提出した文書(文書共有サイト「Scribd」で公開)で、DOJの是正案について「電子書籍の販売および流通において、事実上、販売代理店モデルの使用を5年間排除するものだ。つまり、Appleへの懲罰を装いながら、実際には販売代理店モデルでのAppleとの契約を禁じることで、和解した出版社を罰している」と批判。また、出版社が交渉および合意したDOJとの和解条件に反するとも指摘している。

[発表資料(裁判所への提出文書)]