総務省は2013年7月2日、利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会(諸問題研究会)の第18回会合を開催した。会合では同研究会のWGである「スマートフォン時代における安心・安全な利用環境の在り方に関するWG」で検討してきた、スマホを安心・安全に使うための課題の解決方向性について最終取りまとめ案を作成。「スマートフォン安心安全強化戦略」(案)として打ち出した。会合で出た意見を反映した後、意見募集にかけられ、8月には正式版が公開される見込みだ。

 スマートフォン安心安全強化戦略(案)は、(1)スマホアプリのプライバシー問題に対する提言となる「スマートフォン プライバシー イニシアティブII」、(2)通信サービスの販売や速度、エリア表記の問題への提言となる「CS適正化イニシアティブ」、(3)青少年が安心・安全にSNSなどを利用できるようにする提言である「スマート ユース イニシアティブ」の、大きく3つのパートからなる。いずれもスマホを利用するユーザーに大きく影響する、多岐に渡る提言集となっている。

第三者機関による検証基準を明確化

 (1)の「スマートフォン プライバシー イニシアティブII」は、昨年8月に総務省が公開した「スマートフォン プライバシー イニシアティブ(SPI)」の内容を強化した形になる。

 スマートフォン プライバシー イニシアティブは、これまでグレーゾーンにあったプライバシー情報の取り扱いについて、スマホで扱う情報に特化するものの初めて具体的な指針を示した提言だった(関連記事)。具体的には、強制力は無いものの、アプリ提供者などに「利用目的の特定・明示」「通知・公表または同意取得の方法、利用者関与の方法」といった具体的な8項目をプライバシーポリシーに記載するよう求めている。

 スマートフォン プライバシー イニシアティブの公開から10カ月ほどが経過し、業界団体によるプライバシーポリシーガイドラインの作成が進む一方、今回の「スマートフォン プライバシー イニシアティブII」では、日本総合研究所やKDDI研究所、産業技術総合研究所による調査結果を引用しつつ「現段階において、アプリケーションのプライバシーポリシーの策定状況は、十分な水準が既に達成されたとは言えない」と指摘する。実際、日本総合研究所が、日本における人気の高い無料アプリのランキングの1位から40位を調査したところ、プライバシーポリシーの記載がないものが23アプリもあったという。

 このような状況を受けて今回のスマートフォン プライバシー イニシアティブIIでは、取り組みの実効性を高めるために、第三者によるアプリケーション検証体制強化の枠組みを提言している。

 具体的には、民間主導を基本としつつ、アプリケーションのプライバシーポリシー策定状況を検査する基準として、「アプリケーションのプライバシーポリシー記載の検証のための基準」「利用者情報に関する技術的検証の基準」の2つの検査基準を固めた。

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