ソニーモバイルコミュニケ―ションズは2013年2月25日、スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress(MWC)2013」に合わせ、タブレット端末「Xperia Tablet Z」のグローバル展開を発表(関連記事)、さらに同日、米モジラのモバイルOS「Firefox OS」搭載機の開発についてスペインの大手通信事業者テレフォニカと共同検討することを明らかにした(関連記事)。Xperiaシリーズの今後の展開や、Firefox OS採用の真意などについて、同社でデザインおよび商品企画を統括するコーポレートバイスプレジデント UXデザイン・企画部門 部門長の田嶋知一氏に聞いた。

(聞き手は、大谷 晃司=ITpro

MWCの会場では、スマートフォン単体の展示だけでなく、他の機器との連携などのデモが見られます。マルチデバイス時代のユーザーエクスペリエンス(UX)をどのように描いているのでしょうか。

ソニーモバイルコミュニケーションズ コーポレートバイスプレジデント UXデザイン・企画部門 部門長 田嶋知一氏
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 ソニーモバイルコミュニケ―ションズは、スマートフォンとタブレットという最も人に近い商品を提供しつつ、グループとしてはオーディオビジュアル機器やバラエティのある様々なコンシューマ機器を提供しています。それらがスムーズにつながって、コンテンツを気持ちよく、シームレスに楽しめるような、そうした世界を目指して商品作りをしています。

 典型的な例はNFCを全製品に搭載することで、最初の接続時のハンドシェイクを簡単にして、タッチしたら音楽が出るとか、タグにプログラムを仕込んでおいて触れたらアラームがセットされるといったことを実現しています。オープンスタンダードのNFCのような技術を使いながら、ソニーとソニーをつなげると「こんなに簡単で楽しいよ」といったところを目指している。

MWC2013におけるソニーモバイルコミュニケーションズの展示ブース
「One-touch」による機器連携を訴求している。
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 そうした中で特にフォーカスしているのが「Listen」「Create」「Watch」「Play」の4つのアイコンに象徴されるエクスペリエンス。これら4つのエクスペリエンスにしぼって、コンテンツサービスをそれぞれ用意しています。Listenだったら「Music Unlimited」、Createは「PlayMemories Online」、Watchであれば「Video Unlimited」、Playであれば「PlayStation Network」「PlayStation Mobile」です。

 コンテンツをシームレスにどの機器でもどの場所でも楽しんでもらえるような、そんな生活をサポートする機器群にしたいという思いがあり、その中心にスマートフォンとタブレットがある。

例えば2年前に同じ絵を描いても、それは絵に描いた餅だった。それが今実現できるようになった理由は。

 一つは技術ソリューションがマチュア(成熟)になってきたことが挙げられる。NFC、Wi-Fi Direct、Bluetooth、そして特に先進国の場合、家庭の中にWi-Fi環境が行き渡っていて、無線でつながる状態が自然になってきている。

 そのうえでソニーグループとして、マルチデバイスで前述のようなシーンを提供しようと、各事業部が同じビジョンで同じ商品コンセプトで物を作り始めた。その成果が今出始めているということだと思う。ソニーモバイルがソニーの100%子会社になったのと時を同じくして、いろいろな“サイロ”の垣根が崩れていき、どのようなエクスペリエンスを提供するかといった最初のコンセプトのプランを共同でやれるようになったというのは大きい。

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